和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

「早期復旧を」の声多く 本宮大社の潜水橋

 田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社の旧社地「大斎原(おおゆのはら)」に架かる潜水橋(延長約30メートル)が8月の大雨で被災し、通行止めになっていることについて、地域の関係者が意見を交わす会合が9日、大社の瑞鳳殿であった。出席者からは、早期の復旧だけでなく、観光資源にもなるような形を望むという意見が多かった。

 潜水橋は国道168号と大斎原を結ぶために音無川に架かっている。市によると、昭和40年代に当時の本宮町が整備した。大社の例大祭「本宮祭」で使われるほか、ここ数年は観光客の利用も多かった。市は、現状復旧に向けて協議を進めているが、見込みは立っていないとしている。

 会合には大社や市本宮行政局のほか、観光、商工団体などから約20人が出席。「一刻も早く通れるようにしてほしい」「まずは仮復旧という形で通れるようにしつつ、あの場所にふさわしい姿を考えるべきだ」という意見が出た。

 大社の九鬼家隆宮司は「いろんな分野の方に参画してもらい、英知を集約して取り組みを進めていきたい」と話した。