和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月21日(木)

3年ぶり弁慶まつり開催へ 演劇や踊り、物産市も

弁慶役の新谷夢月さん(左)と玉虫役の泉美也子さん=29日、和歌山県田辺市新屋敷町で
弁慶役の新谷夢月さん(左)と玉虫役の泉美也子さん=29日、和歌山県田辺市新屋敷町で
 和歌山県田辺市の秋を代表するイベント「弁慶まつり」(実行委員会など主催)が9月30日と10月1日に、市街地で開かれる。おととしと昨年はコロナ禍の影響で中止しており、3年ぶりの開催。本番に向け、主要企画の一つである「演劇・弁慶伝説」の武蔵坊弁慶役と妻の玉虫役が8月29日、お披露目された。


 弁慶まつりは、市の三偉人の一人で源義経の家臣とされる平安末期の僧・武蔵坊弁慶にちなんだイベント。1987年に「武蔵坊弁慶・熊野水軍出陣800年祭」として始まり、これまで33回開催している。

 この日、同市新屋敷町の田辺商工会議所で記者発表があった。弁慶役は同市高雄3丁目の郵便局員、新谷夢月さん(23)。玉虫役は同市宝来町の司会業、泉美也子さん(46)。ともに公募で選ばれた。

 新谷さんは「弁慶のかっこいいところを伝えたい。演劇は初めてだが、他の出演者の皆さんを引っ張っていけるように頑張りたい」と抱負を述べた。泉さんは「弁慶さんにとって精神的な支えになる姿を表現していきたい」と語った。

 演劇は9月30日午後6時半から、同市東陽の闘雞神社で上演。弁慶の誕生から源義経との出会い、壇の浦への出陣まで波乱の生涯を描く。練習はすでに始まっている。

 弁慶まつりは市内外から踊り手が参加する「紀州弁慶よさこい踊り」や「弁慶ゲタ踊り」、物産テント市など多彩なイベントがあり、前回(2019年)は2日間で約5万人(主催者発表)が来場した。今年も感染対策を取りながら、ほぼ例年通りの内容を予定している。金谷清道実行委員長は「3年ぶりの開催を待っていてくれる人も多い。楽しい時間を共有したい」と話している。

■花火大会も

 まつりと同時開催の「第52回田辺花火大会」(田辺観光協会、田辺市主催)は10月1日午後8時から、同市扇ケ浜である。打ち上げ数は約3500発で、扇ケ浜の立地を生かした「大パノラマ花火」を演出する。