和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月23日(土)

候補者の横顔/参院選・和歌山選挙区/(届け出順)/(2)/絶対に戦争はいけない/まえひさし/前久さん(66)/共産党

前久氏
前久氏
 「ロシアのウクライナ侵略戦争を利用し軍拡の大合唱となっている。軍事対軍事の対決は破滅への道。憲法9条を守って、絶対に戦争してはいけないと訴えたい」と力を込める。

 山間部、古座川町小川の生まれ。海の魚や肉以外は「自給自足」の生活で、米や野菜、果物を作り、ニワトリを飼い、ウナギやアユは川で捕まえた。出張販売のバイクが来ることはあったが、地域に店はなく、新聞配達もなかった。旧古座高に進学したとき、下宿の近くに書店があるのに感動し、入り浸った思い出がある。

 好きな作家は宮沢賢治。子どもの時、教科書に載っていた「永訣(えいけつ)の朝」に「衝撃を受け、のめり込んだ」。その影響で、童話を書いたり、賢治と縁が深い岩手県の小岩井農場で働きたいと獣医師を目指したりしたこともあった。新婚旅行では同県で賢治の足跡を巡った。

 共産党との出合いは大学時代。党員の友人から「侵略戦争に命を懸けて反対した唯一の政党」と聞き、感銘を受けて入党。「共産党で働こう。これが自分の生きる道だ」と決意したという。

 長所の一つは「相手が怒っていても、穏やかに話ができること」。選挙戦で平和の大切さを訴える。