和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月16日(土)

すさみで心身健康に ツアーやワーケーション開発へ

プログラムの内容について記者に説明する(左から)岩田勉町長、堀田一芙代表理事、三宅琢代表=3日、和歌山県すさみ町周参見で
プログラムの内容について記者に説明する(左から)岩田勉町長、堀田一芙代表理事、三宅琢代表=3日、和歌山県すさみ町周参見で
 和歌山県すさみ町は、東京都の一般社団法人と連携し、町に滞在した人たちが、心身ともに健康で前向きになることを目的にしたツアーやワーケーションのプログラム開発に取り組んでいる。岩田勉町長は「関係人口の拡大を目指し、町の可能性を追求していきたい」と意気込んでいる。


 内閣府のデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用して取り組んでいる。最初の事業として、25~27日に町内の豊かな自然を体感し、睡眠の質を高めて心身ともに健康になることを目的にしたツアーを予定している。都市部の企業や大学で働く30~60代の男女24人が参加する予定。

 ツアーでは、職場環境のコンサルタント業などをしている会社スタジオ・ギフト・ハンズ(東京都)代表で産業医の三宅琢さんが中心になって講義をしたり、ヨガやストレッチを指導したりする。食事は料理研究家の山田玲子さんが、すさみの新鮮な魚介類や野菜を使って調理する。三宅代表は「すさみ町で、おいしい物を食べて、知識を身に付けて、深い眠りを体感し、その習慣を身に付けてもらえるようにしたい」と話している。

 町と事業に取り組むのは、全国各地の自治体と連携しながら大人の社会塾、熱中小学校を運営している一般社団法人「熱中学園」(東京都)。300人以上のボランティアが講師を務め、地方創生の担い手を育成している団体で、県内では上富田町に「紀州くちくまの熱中小学校」がある。堀田一芙代表理事は「新型のツーリズムをやらせてもらうことになった。この取り組みがまちづくりの切り口になれば」と話す。

■「できること模索したい」岩田町長

 参加者を連れて漁師町を散策する予定の岩田町長は「このプログラムは、すさみ町のことを知ってもらうための一つの手段でもある。町ができることを模索していきたい」と話している。