朝露まとう湿地の宝石 古座川町でハッチョウトンボ羽化
世界で最も小さいトンボの一種とされる「ハッチョウトンボ」の羽化が、和歌山県古座川町直見にある大谷湿田で始まっている。早朝には、朝露をまとって「宝石」のような姿になったハッチョウトンボが、草に止まって羽を乾かす姿が見られる。町教育委員会によると、例年7月下旬ごろまで見ることができる。
成虫の大きさは2センチほどで、雄は赤色、雌は黄褐色と黒色のまだら模様。ネパールやインド、インドネシアなどの東南アジア諸国から南半球のオーストラリアにかけての広い範囲に分布し、日本は北限分布地に当たるという。
県のレッドデータブックでは「県北部―南部の山寄りに生息地が点在していたが、近年以降は県南部以外では姿が見られなくなっている。生息地も休耕田がほとんどで不安定」として、準絶滅危惧に位置付けられている。大谷湿田は1992年に多くのハッチョウトンボが発見されたことをきっかけに町が買い取り、町の天然記念物にも指定。湿田の周囲に柵と網を設けるなどして保護している。
15日早朝には、湿田内に設けられた木道から4匹を確認することができた。町教委は「貴重な生き物を大切に守っており、湿田に立ち入ったり、ハッチョウトンボを触ったりせず、そっと観察してほしい」と呼びかけている。
成虫の大きさは2センチほどで、雄は赤色、雌は黄褐色と黒色のまだら模様。ネパールやインド、インドネシアなどの東南アジア諸国から南半球のオーストラリアにかけての広い範囲に分布し、日本は北限分布地に当たるという。
県のレッドデータブックでは「県北部―南部の山寄りに生息地が点在していたが、近年以降は県南部以外では姿が見られなくなっている。生息地も休耕田がほとんどで不安定」として、準絶滅危惧に位置付けられている。大谷湿田は1992年に多くのハッチョウトンボが発見されたことをきっかけに町が買い取り、町の天然記念物にも指定。湿田の周囲に柵と網を設けるなどして保護している。
15日早朝には、湿田内に設けられた木道から4匹を確認することができた。町教委は「貴重な生き物を大切に守っており、湿田に立ち入ったり、ハッチョウトンボを触ったりせず、そっと観察してほしい」と呼びかけている。