「農業教育に」と1億円寄付 「プラス」野田会長、田辺市は基金創設へ
和歌山県田辺市は22日、農産物直売店を運営する「プラス」(田辺市宝来町)の野田忠会長(86)とその家族から受けた計1億円の寄付を原資に「市農業みらい基金」を創設すると発表した。市も別途1億円を積み立て、農業教育や食育に役立てたいという。
プラスが産直店を始めて20年。県内外で28店を運営する中で、野田さんは「農家の高齢化、後継者不足は深刻。日本の農業がどうなるか心配」と危機感を募らせていた。そこで農業教育に力を入れてもらおうと、昨年12月に寄付をした。
農業教育は小学高学年以上を対象に考えており、農家による出前授業や農業体験、フードロスの問題なども含めた食育、食についての作文コンクールなどができればいいという。「子どもたちが農業や食への関心を高め、就農にもつながればうれしい」と期待している。
市は2022年度中に基金の具体的な活用方法を検討し、23年度から運用を始める方針。農業教育のほか、鳥獣害対策や耕作放棄地の解消などにも活用できればという。
基金設置に伴う条例案は28日開会の3月市議会に提出する。真砂充敏市長は「野田さんの食への強い思いをできる限り反映させたい」と話している。
野田さんらは農業教育振興のため、県にも1億円を寄付している。また、自身が理事長を務める「プラス農業育成財団」では17年度から、新規就農者への助成や優秀農業者の表彰をしている。これまで93人に助成、14人を表彰した。
プラスが産直店を始めて20年。県内外で28店を運営する中で、野田さんは「農家の高齢化、後継者不足は深刻。日本の農業がどうなるか心配」と危機感を募らせていた。そこで農業教育に力を入れてもらおうと、昨年12月に寄付をした。
農業教育は小学高学年以上を対象に考えており、農家による出前授業や農業体験、フードロスの問題なども含めた食育、食についての作文コンクールなどができればいいという。「子どもたちが農業や食への関心を高め、就農にもつながればうれしい」と期待している。
市は2022年度中に基金の具体的な活用方法を検討し、23年度から運用を始める方針。農業教育のほか、鳥獣害対策や耕作放棄地の解消などにも活用できればという。
基金設置に伴う条例案は28日開会の3月市議会に提出する。真砂充敏市長は「野田さんの食への強い思いをできる限り反映させたい」と話している。
野田さんらは農業教育振興のため、県にも1億円を寄付している。また、自身が理事長を務める「プラス農業育成財団」では17年度から、新規就農者への助成や優秀農業者の表彰をしている。これまで93人に助成、14人を表彰した。