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2024年12月24日(火)

21日から片側交互通行へ 巨石崩落した古座川町の県道

復旧工事が進められている県道すさみ古座線(17日、和歌山県古座川町明神で)
復旧工事が進められている県道すさみ古座線(17日、和歌山県古座川町明神で)
 巨石の崩落によって3日から全面通行止めになっている和歌山県古座川町明神の県道すさみ古座線について、県東牟婁振興局串本建設部は21日から片側交互通行で通れるようにすることを決めた。ただ、安全性を考慮し、通れる時間帯は午前7時~午後7時で夜間は通行止め。崩落箇所の上には不安定な岩塊が残っており、全面復旧に向けた工事は今後も続くという。


 崩落は明神郵便局から東に約50メートルの県道沿いの岩壁で発生。縦5メートル、幅4メートル、厚さ3メートルほどある巨石などが下にある歩道や車道の一部に滑り落ち、3日未明から全面通行止めになった。

 巨石については4日に撤去を完了したものの、道路から約12メートル上に張り出して不安定な岩塊が残っている状態であることから、全面通行止めを継続。県は迂回(うかい)路として串本町を経由する国道371号や国道42号などを設定しているが、交通に大きな影響が出ている。

 串本建設部によると、その後、亀裂の有無などを調査し、12日には、現場に延長16メートルにわたって鉄製の仮設防護柵を設置。安全度を高め、割れ目が発生したら分かりやすいようにするための、のり面へのモルタル吹きつけも17日までに終え、いったん片側交互通行で通行止めを解除できるよう準備を進めている。

 ただ、岩壁に残る岩塊については「撤去が必要で対策を考えている」と担当者。この対策を行う際にも通れるよう、川側に仮設の迂回路を設ける工事を進めており、今月中には完成する見通しだ。

 21日からの片側交互通行は、のり面を目視で監視するなどしながら、午前7時から午後7時までの時間帯で通れるようにする計画。斜面に変動があった場合は再度、全面通行止めになる可能性もあるという。

 串本建設部の担当者は「重要な生活道路であり、長い間ご不便をおかけして申し訳ないが、とりあえず片側交互通行で通れるようにしたい。さらに安全に通れるよう、早期の全面復旧に向けて頑張っていきたい」と話している。