和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

熊野古道女子部の名誉部員に 駐日スペイン大使夫人

「熊野古道女子部」名誉部員と「熊野古道大使」に任命され、記念品を受け取る駐日スペイン大使夫人、マルタ・ビスカシジャスさん(左手前)=東京都で
「熊野古道女子部」名誉部員と「熊野古道大使」に任命され、記念品を受け取る駐日スペイン大使夫人、マルタ・ビスカシジャスさん(左手前)=東京都で
 熊野古道の姉妹道「サンティアゴ巡礼道」があるスペインの駐日大使夫人、マルタ・ビスカシジャスさんが、熊野ファンの女性らでつくる「熊野古道女子部」の名誉部員になった。同時に、和歌山県の田辺市熊野ツーリズムビューローからは「熊野古道大使」にも任命され、二つの巡礼道がつなぐ友情を深めた。


 熊野古道女子部は2017年に発足。古道歩きの様子を動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開するなど、ビューローと連携しながら、熊野の魅力を広く伝える活動をしている。現在の部員は首都圏を中心に約150人。

 スペイン大使夫妻は19年に田辺市を訪れ、真砂充敏市長と共に熊野古道を歩くなど縁が深いこともあり、女子部が創立5周年を迎えるのを機に今回の就任が実現した。

 東京都の大使公邸でこのほどあった式典には、ビューローの多田稔子会長や女子部の築地明子部長らが出席。任命書のほか、記念品として立木染のペンダントや梅酒をマルタさんに手渡した。

 ゲストとしてオンラインで参加した真砂市長は「熊野古道で交わした固い友情は色あせない。これからも二つの巡礼道の繁栄と、スペインと日本の友好にお力添えを賜りたい」とあいさつ。マルタさんは「非常に感動している。このような機会を設けていただき、感謝申し上げる」と語った。

 女子部事務局長で作家の高森玲子さんは「大使夫人にはこれから、世界各地で熊野古道の魅力を広めていただけると思う。今後も、代々の大使夫人にこの伝統を受け継いでほしい」と話している。