和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年09月22日(日)

不正請求で指定取り消し 新宮の福祉事業所

 和歌山県は23日、新宮市のNPO「ぷろぼのくまの」(柴田哲弥理事長)が運営する障害児通所支援事業所と障害福祉サービス事業所の指定を取り消すと決定した。利用実績を水増しして給付費を請求したほか、勤務する見込みがないのにスタッフを配置すると虚偽の申請をしていたと認定した。不正請求額は計約1300万円に上るという。

 二つの事業所は、障害のある子どもが利用する「くまのチャレンジスクール」(新宮市仲之町3丁目)と、障害がある人が自立訓練をする「くまのジョブトレスクール」(同市新宮)。県の指定取り消しは来年2月1日になる。

 県の発表によると、両事業所は2019年3月~20年3月、利用者へのサービス提供記録を作成せず、利用実績がない日の給付費を市町へ請求した。スタッフの配置を巡る虚偽申請はジョブトレスクールに関するもので、NPOはこれも踏まえて19年6月に県の指定を受けていた。

 県によると、両事業所の利用者は新宮市や那智勝浦町、田辺市のほか、三重県熊野市、御浜町、紀宝町にいる。