和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月20日(金)

95歳で「初個展」 みなべの桐本さんが水彩画30点

館内で展示される桐本輝子さんの水彩画作品(和歌山県みなべ町芝で)
館内で展示される桐本輝子さんの水彩画作品(和歌山県みなべ町芝で)
桐本輝子さんがお気に入りだというイカの水彩画
桐本輝子さんがお気に入りだというイカの水彩画
 和歌山県みなべ町芝の町立図書館「ゆめよみ館」で、同町晩稲に住む桐本輝子さん(95)の絵画展が開かれている。ほっこりとした水彩画30点が並ぶ。10日まで。

 桐本さんは、子どもの頃から絵を描くのが好きだったが、本格的に始めたのは60歳を過ぎてから。白浜町に住む次女の夫の母から誘われて絵画教室に通うようになった。すっかりのめり込み、家業である梅栽培の作業の合間に描いていた。「とにかく描くことが楽しかった」と言い、72歳の頃には梅作りの風景を描いた絵本「うめの生い立ち」を5千部自費出版し、知人らに配った。

 そのころ、通っていた絵画教室が白浜町内のホテルで作品展を開き、桐本さんも出展した。

 80代前半で絵は描かなくなったが、今春、絵本を町に寄贈したのをきっかけに絵画展を開くことになった。

 展示している作品は60代から80代前半までに描いた水彩画。ほとんどが色紙を使っており、自宅周辺で咲くサクラやアヤメ、キク、ボタンなどの花のほか、野菜や果物、ウグイス、スズメ、イカなど身近なものが多い。孫のために描いたというひな人形やかぶともある。今も自宅で飾ったり保管したりする100点以上の作品の中から30点を選んだ。

 桐本さんは「個展は初めてで、機会を頂きありがたい。みんなに見てもらえれば光栄」と話している。

 展示期間中の休館日は4日。問い合わせは、ゆめよみ館(0739・72・1410)へ。