和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

みなべ町高城小学校が大賞 花のまちづくりコンクール

全国花のまちづくりコンクールで大賞の文部科学大臣賞を受賞した高城小学校(和歌山県みなべ町土井で)
全国花のまちづくりコンクールで大賞の文部科学大臣賞を受賞した高城小学校(和歌山県みなべ町土井で)
 第31回「全国花のまちづくりコンクール」(花のまちづくりコンクール推進協議会主催)の結果発表が24日にあり、和歌山県みなべ町土井の高城小学校(夏見和敏校長)が、「花のまちづくり大賞」の文部科学大臣賞に輝いた。昨年、奨励賞を受賞しており、今回は最高賞を獲得した。


 コンクールは、1990年に開催された「国際花と緑の博覧会」の理念「自然と人間との共生」を継承し翌年から、全国各地で優れた花のまちづくり活動をしている市町村や団体、個人、企業を表彰している。

 今年は市町村部門に2件、団体部門に836件、個人部門に166件、企業部門に27件の計1031件の応募があった。その中から、審査で大賞を5件、優秀賞と奨励賞を各11件、入選を73件、努力賞を5件選んだ。入賞を重ねた団体や個人に贈る特別賞を今年新設し、29件を選出した。

 高城小は児童50人の小規模校。1980年から花いっぱい運動を始め、卒業生である職員の伏見欣子さんが花育活動を引き継いだ。近年は4~6年生でつくる放送栽培委員会を中心に、全校児童が「心の中に花一輪」を合言葉にパンジーやヒマワリ、コスモスなど四季折々の花を育てている。

 学校近くの道路沿いでも、地域住民と一緒に花壇を整備。土作りが花栽培の基本と考え、地元の「高城地域共育協議会」の協力を得て取り組む梅や米の栽培で発生したわらやもみ、剪定(せんてい)した枝なども活用している。

 コンクール推進協事務局によると、冬の厳しい気候や鳥獣害の対策をしながら、児童が主体となって栽培に取り組み、地域の人々と連携した体験を通じて郷土愛を育んでいることが評価されたという。

 夏見校長は「素晴らしい賞を頂き、驚くとともにうれしく思う。これも地域の皆さんの協力があったからこそ。この地域は、住民も一緒になって子どもを育て、学校を盛り上げている。今後も地域と共に歩んでいくことができれば」と話している。

 高城小以外の紀南関係の入賞は、次の皆さんと団体。

 【優秀賞・推進協議会長賞】花てまりの会(那智勝浦町)

 【入選】下村花の会(田辺市)、上屋敷町内会(同)、古尾花の会(同)、神子浜町内会(同)、明洋中学校育友会(同)、下里とも子ガーデン(那智勝浦町)、桐原將臣(田辺市)、森山幸代(同)、那須幹夫(田辺市)、森千明(上富田町)、堀富美子(同)