和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月16日(土)

「皆さんの応援を力に」 五輪カヌーの宮田選手が報告会

東京五輪について報告する宮田悠佑選手(右)。ロンドン五輪に出場した阪本直也さん(左)と対談した=11日、和歌山県田辺市新庄町で
東京五輪について報告する宮田悠佑選手(右)。ロンドン五輪に出場した阪本直也さん(左)と対談した=11日、和歌山県田辺市新庄町で
 東京五輪カヌー・スプリント競技の男子カヤックフォア500メートルに出場した宮田悠佑選手(30)=和歌山県教育センター学びの丘=が11日、拠点の田辺市に戻り、地元の高校生や関係者に報告した。宮田選手は「皆さんの応援が力になった」と感謝した。

 練習場になっている田辺市新庄町の文里港で、田辺カヌースプリントクラブに所属する小中高校生や県カヌー協会の関係者ら約30人が宮田選手を迎えた。舞台を用意して、宮田選手と、ロンドン五輪(2012年)のカナディアンシングル200メートルで8位入賞した阪本直也さん(33)=神島高校教諭=が対談した。

 東京五輪で宮田選手ら4人の日本は、準々決勝で敗退した。宮田選手は「自分の中で納得のいく結果ではなかったが、オリンピックの舞台を全力で戦うことができた」と話した。

 生徒たちは「五輪で何が一番しんどかったですか」「大舞台で緊張しない方法は」などと質問。宮田選手は、海外選手との体の大きさやスピードの違い、本番で力を発揮するために取り組んでいることなどを説明した。阪本さんも経験談を語った。

 今後の目標について、宮田選手は「まだ心の整理がついていない」と言い「悔しいままでは終われない。まずは五輪で感じたこと、学んだことを若い世代に伝えるのが自分の役目」と語った。東京五輪では中国勢が躍進し、アジアのレベルが上がっていることに危機感を抱き「今まで通りでは駄目。オリンピックで勝つために、いろいろな面で頑張らないといけない」と、先を見据えた。