和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

観光誘客でホテルと連携協定 日高広域観光振興協

協定書に調印する日高広域観光振興協議会の金﨑昭仁会長(左)とホテル&リゾーツ和歌山みなべの山本貴総支配人=15日、和歌山県みなべ町山内で
協定書に調印する日高広域観光振興協議会の金﨑昭仁会長(左)とホテル&リゾーツ和歌山みなべの山本貴総支配人=15日、和歌山県みなべ町山内で
ホテルの売店に設けられた「日高ブランド」のコーナー
ホテルの売店に設けられた「日高ブランド」のコーナー
 和歌山県御坊・日高地方の市町や観光協会、商工会などでつくる「日高広域観光振興協議会」は15日、みなべ町山内のホテル&リゾーツ和歌山みなべと観光誘客などに関する包括連携協定を結んだ。両者とも協定締結は初めてで、今後、連携して地域の活性化を目指す。

 協議会は御坊・日高の観光振興のための活動をしており、これまで同ホテルとは個別の事業で連携していたが、地域や物産の振興に力を入れることで考えが一致し、より連携を深めようと協定締結を決めた。

 この日、ホテルであった協定の締結式には協議会とホテルの関係者が出席。あいさつで協議会の金﨑昭仁会長は「コロナ禍で厳しい状況の中、官民が一体となって日高地方を盛り上げていきたい。ホテルのネットワークを通じて特産品を県内外にPRしてもらいたい」、ホテルの山本貴総支配人は「共存共栄を目指したい。日高ブランドを全国に発信することで和歌山県の魅力を知ってもらい、訪れてもらえるようにしたい」と力強く語った。二人が協定書に署名し調印した。

 連携協定によると、観光誘致では、ホテルの宿泊者やグループ(系列ホテル等)の社員向けに日高地方の観光情報を提供する▽世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」などSDGs(持続可能な開発目標)を切り口とした新たな体験型観光商品の開発と、それを使って誘客するためのプロモーションを共同でする▽観光PR動画の共同制作と、互いの会員制交流サイト(SNS)で観光資源の情報を発信する▽互いのウェブサイトにリンクを張り合う―を展開する。

 特産品の振興として、ホテルは売店に「南高梅」「金山寺みそ」「黒竹民芸品」などの「日高ブランド」コーナーを設け、商品を販売している。インターネットサイトでも取り扱っている。ロビーでは動画を放映してPRもしている。マルシェの開催も計画しており、新型コロナウイルスの状況を見ながら日高地方の事業者に出店を呼び掛け、秋以降に開きたいという。

 その他、熊野古道紀伊路などを舞台にウオーキングイベントの案内や開催などをする語り部やガイドの育成もする。