和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年06月24日(木)

大学院生が梅収穫体験 みなべの農園が受け入れ

梅の選別作業を体験する大学院生。繁忙期に貴重な助っ人(和歌山県みなべ町西岩代で)
梅の選別作業を体験する大学院生。繁忙期に貴重な助っ人(和歌山県みなべ町西岩代で)
 和歌山県みなべ町西岩代の農園が今年、梅収穫期の人手不足の解消と、若い世代に梅をもっと知ってもらうことを目的に、初めて大学院生の農業体験を受け入れた。今後も大学生・大学院生の受け入れを増やしたいという。


 受け入れたのは梅や野菜を栽培する中早大輔さん(39)。県農協青年部協議会会長で、世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」を説明したり活用したりするマイスターも務める。

 今季の梅は豊作ということもあり、収穫作業が人手不足となっている。さらに健康食品として人気が根強いが、若年層の消費は決して多いとはいえず、若者に収穫などを体験してもらうことで、梅についてもっと知ってもらおうと企画した。日本一の梅産地である地域についても知ってもらい、消費拡大につながればという。

 5月31日~6月8日に、京都大学大学院で農学研究科応用生物科学を専攻する吉岡亜姫さん(23)が、梅の収穫と選別作業をした。知り合いから農業体験ができるのを教えてもらったのがきっかけで「大学院で学ぶのは昆虫生態学で農業ではないが、梅が好きで農業に関心があったのでやってみることにした」という。体験を振り返り「肉体的にはしんどいが充実感を味わえた。農作物はスーパーに行けば簡単に手に入るが、育てて収穫するのに大変な苦労があることを知った。後継者不足という課題があることも分かった」と話していた。

 中早さんの農園では10年ほど前から、町内外の高校生の農業体験を受け入れているが、大学生・大学院生は受け入れたことがなかった。「大学生・大学院生なら高校生よりも長い期間、手伝ってもらえる。さらに地元に戻れば、知人らに広めてもらって消費拡大につながることを期待している」と話す。今後、和歌山大学のほか、農業について学ぶ大学生らに呼び掛けたいという。