和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年10月19日(火)

日高川流域治水プロジェクト策定 県内16水系で初

日高川流域治水プロジェクトについてウェブ形式で会議をする「日高川地域等における大規模氾濫減災協議会」(3日、和歌山県庁で)
日高川流域治水プロジェクトについてウェブ形式で会議をする「日高川地域等における大規模氾濫減災協議会」(3日、和歌山県庁で)
 和歌山県御坊・日高の市町や田辺市、県などで構成する「日高地域等における大規模氾濫減災協議会」は3日、ウェブ方式で会議を開き、日高川流域の水害を軽減させるため「日高川流域治水プロジェクト」を策定した。今後、本流と支流の流域全体で県や市町が一体となって治水に取り組む。


 近年、川の氾濫など大規模水害は深刻さを増している。このため堤防やダムだけでなく、貯水池の整備や土地利用の規制、避難態勢の強化なども含め、「流域治水」として流域全体で進めることにより、被害の軽減を図る。国が3月までに、全国の1級水系で地域の実情に合った流域治水プロジェクトを策定。県も県内の2級水系のうち、主な16水系で計画しており、日高川で初めて策定した。その他も本年度中に順次策定する予定。

 日高川流域は日本一長い2級水系で、2003年8月にあった台風10号では、広範囲にわたって甚大な被害が発生した。この台風と同規模の水害発生を想定し、協議会が検討してきた。

 この日の会議は新型コロナウイルスの感染防止を考慮し、ウェブ方式で開き、協議会の構成員である御坊・日高の7市町と田辺市、近畿農政局、近畿中国森林管理局、和歌山地方気象台、県の関係者などが参加した。

 事務局の県河川課が、日高川流域治水プロジェクト案を提示し、構成員が承認した。

 プロジェクトでは「氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策」「被害対象を減少させるための対策」「被害の軽減、早期復旧・復興のための対策」の三つを柱に掲げ、氾濫や土砂災害対策、流水の貯留機能の拡大、よりリスクの低いエリアへの誘導、土地のリスク情報の充実、避難態勢の強化などに取り組むことを示している。

 具体的には、堤防整備や河道掘削などの河川改修、森林整備、ダムや貯留水の事前放流、農業振興地域での農地からの転用の監視、支川などの浸水想定区域図や洪水ハザードマップの作製などを挙げている。

 河川課は「各自治体が目標を共有して進めていきたい」としている。