和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月25日(水)

護摩壇山で積算263ミリ 和歌山県内に大雨警報

まとまった雨が降り、茶色く濁った富田川(21日午前8時半ごろ、和歌山県上富田町岩田で)
まとまった雨が降り、茶色く濁った富田川(21日午前8時半ごろ、和歌山県上富田町岩田で)
 低気圧や梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、20日から21日にかけて、和歌山県紀南地方でまとまった雨が降った。和歌山地方気象台によると、田辺市の護摩壇山では積算263・5ミリを観測した。田辺市には一時、土砂災害警戒情報や大雨警報が発表され、多くの小中学校と高校の児童・生徒は自宅待機になった。


 気象台によると、20日の降り始めから21日午前10時までの紀南の積算雨量は、護摩壇山に次いで龍神(田辺市)219ミリが多かった。そのほかは、色川(那智勝浦町)152ミリ▽栗栖川(田辺市)145ミリ▽本宮(同)141・5ミリ▽西川(古座川町)130ミリ▽新宮110・5ミリ▽日置川(白浜町)105ミリ▽南紀白浜89ミリ▽潮岬(串本町)69ミリ―となっている。

 時間雨量では護摩壇山で43・5ミリ、龍神で35ミリという激しい雨が観測された。

 白浜町の南紀白浜エアポートによると、南紀白浜と羽田(東京)を結ぶ日本航空定期便は、21日朝の往復が定刻から約2時間遅れた。

 22日は曇りで昼ごろから晴れると予想されている。ただ、積算雨量の多い所は、雨がやんでも土砂災害に注意するように呼び掛けている。

■みなべ町は避難指示

 大雨に伴い、みなべ町は21日、町全域(対象4751世帯)に「避難指示」を出した。避難勧告と避難指示が一本化されて初めての運用となった。町は6カ所に避難所を開設。午前11時現在で1人が避難した。感染症対策として、各所では検温や消毒の場を設けた。

 田辺市は田辺地域(対象2万9326世帯)に「高齢者等避難」を出し、小中学校など16カ所に避難所を開設した。午前11時現在で避難者はいない。

 20日に運用が始まった新たな避難情報は5段階。危険度は避難指示は2番目、高齢者等避難は3番目に高い。