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2024年12月19日(木)

人気の三色そぼろ丼も 龍神中卒業生に給食レシピ贈る

給食レシピ集を作成した内田有希さん
給食レシピ集を作成した内田有希さん
 和歌山県田辺市龍神村の小中学校を担当している栄養教諭の内田有希さん(28)は、龍神中学校の3年生から集めた給食に関するアンケートを基に、人気メニューのレシピ集を作り、卒業生に贈った。

 内田さんは、龍神村内の4小学校と龍神中学校で給食の献立を考えたり、食育指導や衛生管理に携わったりしている。以前、栄養士が出席した研修会で、先輩の栄養教諭がレシピ集を作っていることを知り、生徒が卒業しても給食の味をいつでも思い出して作ってもらえるようにと、2015年度からレシピ集を作って毎年度贈っている。本年度で6冊目。

 アンケートでは、小学生の頃から9年間で心に残った給食のメニューを書いてもらっている。本年度のレシピ集には、丼やチャーハン、スープなど19の献立と、それぞれの献立を選んだ理由も掲載。材料は基本的に4人分とし、食材と調味料の量や調理の手順を紹介している。

 冒頭に掲載している三色そぼろ丼は、味付けをしたいり卵、炒めた鶏肉、ゆでたホウレンソウをご飯に盛り付ける。鶏のひき肉を用いているが、豚肉やツナでも可能と助言している。アンケートに「小学校の頃から、ずっと三色そぼろ丼が好きで学校の三色そぼろ丼が一番好きだったから。家でも作ってみたい」と書いていたことから、レシピ集に載せた。

 巻末には「おまけのページ」と題し、ゼリーやツナのふりかけの作り方、小口切りや拍子切りなど包丁を使った材料の切り方、だしの作り方、計量スプーンの使い方なども紹介し、食事は栄養のバランスが大事と締めくくっている。

 内田さんは「龍神中学校の卒業生は親元を離れて生活することが多い。このレシピ集を手元に置いて、料理する時の手助けにしてもらえたらと思う。卒業しても給食や中学生活を思い出すきっかけにもなってほしい」と話している。