和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月24日(日)

シカやイノシシとの衝突注意 事故多発で串本署がチラシ

串本署が2千枚作ったチラシ
串本署が2千枚作ったチラシ
 野生のシカやイノシシと道路を走る車が衝突する事故が増えていることを受け、和歌山県警串本署は注意を呼び掛けるチラシを作った。23日から管内にある道の駅などでドライバーに配布していく。


 チラシはA4サイズ。表面に事故が多発している場所の地図など、裏面に過去3年間の管内での事故発生状況を掲載している。JAみくまのの協力で2千枚作った。

 同署によると、管内で発生したシカ・イノシシと車の衝突事故は2018年が14(シカ13、イノシシ1)件、19年が22(シカ19、イノシシ3)件、20年が20(シカ17、イノシシ3)件。大半はすさみ町里野―串本町田原間の国道42号で発生しており、時間帯は夕方から夜中にかけてが多い。事故で車の前部が大破するなどの被害も出ているが、幸いけが人は出ていない。事故が増えた原因は分かっていないという。

 同署は昨年7月から、すさみ町―串本町間の国道42号に設置されている道路交通情報の電光掲示板に「夕方から夜間 鹿!飛び出し!!要注意!!」の文字を表示して注意を呼び掛けるなどの対策を講じている。

 白浜町日置の国道42号では9日午後8時20分ごろ、道路に飛び出したシカとみられる動物を車が避けようとしたことが原因で、乗用車6台が絡む多重事故が発生している。

 串本署の楠間慎也交通課長は「今年に入ってからも管内でシカ・イノシシが絡む事故が4件(16日現在)発生しており、ペースは落ちていない。ドライバーは十分に注意して安全走行を心掛けてもらいたい」と話している。