和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年03月29日(金)

桃の節句に人気 菜花が旬迎える

旬の菜花を収穫する農家(和歌山県白浜町田野井で)
旬の菜花を収穫する農家(和歌山県白浜町田野井で)
 花野菜として春が旬の食用菜の花「菜花(なばな)」の収穫が、和歌山県白浜町の日置川地域やすさみ町で本格化している。桃の節句に最も需要が高まり、4月上旬まで続く。

 大阪の市場から提案があり、日置川地域で2013年から栽培が始まった。今季は日置川やすさみなどの農家16戸が、計約1・5ヘクタールの園地で栽培している。JA紀南大辺路地区販売担当者によると、収穫は昨年12月上旬から徐々に始まり、これまでのところ寒波や少雨の影響で生育があまり良くないが、平年並みだという。今季の収穫量も平年並みの10トンを見込んでいる。

 白浜町安宅の小山淳さん(47)は同町田野井にある園地で栽培している。昨年10月に種をまき、先頭を切って12月上旬から収穫している。

 日置川やすさみなどで収穫された菜花は、JA紀南を通じて関西の市場に出荷する。農作物直売所に持ち込む農家もいる。

 菜花は春の訪れを告げる花野菜で、つぼみと茎、葉を食べる。おひたしが一般的だが、マヨネーズをかけたり、酢みそあえにしたりもする。小山さんは「シュンギクのように鍋料理に入れるのがお薦め」という。