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2024年12月16日(月)

「大規模イベント自粛を」 感染最多で和歌山県呼び掛け

和歌山県庁
和歌山県庁
 和歌山県は7日、新型コロナウイルスの県内での直近1週間の人口10万人当たりの感染者数が過去最多の10・9人になったと発表した。国の分科会が示す「感染急増段階」の指標の一つとなる15人には至っていないが、12月29日の1・4人から大きく増加。県福祉保健部の野尻孝子技監は、これ以上の感染拡大を防ぐため「大多数が集まるイベントは自粛をしていただきたい」と呼び掛けた。

 人口10万人当たりの感染者数は5日に8・44人となり、最多だった昨年11月24日の7・0人を上回った。

 特に感染が急増している和歌山市では6日に「感染急増段階」の指標を超え、7日時点で17・4人となった。

 他の保健所管内ではこの指標に至っていないが、岩出保健所管内や橋本保健所管内、海南保健所管内でも増加傾向にある。

 昨年秋から冬にかけても、11月24日に22・7人となった橋本保健所管内や、海南保健所管内、岩出保健所管内の3保健所管内で「感染急増段階」の指標を超えていた。当時はクラスター(感染者集団)の発生により数字が上がっていたが、今回の和歌山市はクラスター発生前から急上昇している。

 こうしたことから、野尻技監は、特に感染拡大している和歌山市では規模にかかわらず、イベントを自粛するようお願いしたいといい、他の地域でも大勢が集まるイベントは控えるよう呼び掛けた。

 成人式の延期を決めた市町村もある一方で、10日を中心に開催を予定するところがあることについては「市町村の判断だと思う」とした。