和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

県のIR開業、万博に間に合わず 手続きの日程延期で

 和歌山県は6日、「カジノを含む統合型リゾート施設」(IR)の運営業者を決めるための提案審査書類の提出期限を約3カ月延期し、来年1月15日とすると発表した。国の日程変更に伴うもので、県は開業目標も当初より1年遅らせ、2026年春ごろとした。これにより「大阪・関西万博開業に間に合う唯一のIR」の実現は難しくなった。

 新型コロナウイルスの影響や、それによって誘致を希望する自治体の手続きに遅れが出ていることなどを理由に、国が10月、自治体と業者で策定する「区域整備計画」の提出期限を9カ月延期し、22年4月28日とする方針を示したことに対応した。

 県はIRを和歌山市の人工島「和歌山マリーナシティ」に誘致しようと取り組みを進めている。当初、IR運営業者を決める審査の参加資格を認めた2社に対し、10月19日までに審査書類を提出してもらい、来年1月ごろに業者を選定する予定で進めていた。これについて、審査書類の提出期限を来年1月15日、業者の選定を「来年春ごろ」とそれぞれ延長した。

 国は基本方針案に、日程以外にも新型コロナなどの感染症対策、国会議員による汚職事件を受けた国や自治体職員と業者の接触ルール、業者のコンプライアンスの確保などを追加している。県はこれを受け、県の実施方針案と業者に対する募集要項を一部修正した。

 当初の予定では、国に認められた場合、25年春ごろに開業し、大阪・関西万博に間に合う唯一のIRとなる予定だった。記者会見した企画政策局の横山達伸局長は「万博に間に合わなくなったが、日本最初のIR開業を目標に進めたい」と話した。

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