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カクレイワガニ10年ぶり捕獲 すさみ町で展示へ

平井厚志館長が捕獲したカクレイワガニ(和歌山県すさみ町江住で)
平井厚志館長が捕獲したカクレイワガニ(和歌山県すさみ町江住で)
 和歌山県すさみ町江住で、県内では珍しい南方系のカクレイワガニ1匹が捕獲された。エビとカニの水族館(すさみ町江住)の平井厚志館長が生物調査で発見した。水族館が把握しているものでは、町内で10年ぶり2個体目となる。

 カクレイワガニは、甲幅が5センチを超えるイワガニの仲間で、赤紫色の体と薄紫色のはさみが特徴。海岸近くの森林に生息するが、海岸からかなり離れた所や標高900メートルの山中でも見つかることがある。夜行性で主に昆虫類を食べる。日本では高知県以南に生息しているとされ、和歌山県内の生息状況はほとんど分かっていない。

 平井館長によると、8月18日夜、水族館近くにあるコンビニエンスストアの周辺で見つけたという。甲幅約4センチの雌で、餌を探しに出てきたとみている。

 10年前にも平井館長が捕獲して水族館で飼育していたが、一緒に入れていたオカガニに食べられてしまった。今、水族館では、沖縄産のカクレイワガニの雄1匹を展示しており、展示ケースに仕切りを付けるなどして、すさみ産として展示したいという。

 平井館長は「このカニは探して見つかるものではない。今後、県内の分布調査をしたいので、もし、発見したら連絡してほしい」と呼び掛けている。

 問い合わせはエビとカニの水族館(0739・58・8007)へ。

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