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観光キャンペーンや新生児支援 田辺市がコロナ対策第4弾

 和歌山県田辺市は29日、第4弾となる新型コロナウイルス感染症対策の補正予算案を発表した。補正総額は4億7915万円。市内の宿泊施設を利用した市民に5千円分の商品券を配布する観光キャンペーン、国の「特別定額給付金」(全国民一律10万円)の対象外となっている新生児への特別給付金などを盛り込んだ。8月5日開会の臨時市議会に提出する。

 新型コロナ対策に取り組む自治体を支援するため、国から交付される「地方創生臨時交付金」の市への配分額は11億3774万円。このうち、今回の補正予算で4億1457万円を活用する。

 観光キャンペーンは、新型コロナの影響で落ち込んだ観光需要を呼び起こし、地域経済の回復につなげることが目的。市内の宿泊施設で5千円以上支出した市民を対象に、市内の登録店舗で使える商品券(5千円分)を配布する。

 商品券の配布場所は、市観光センターや市内の各道の駅。期間は9月中旬ごろから来年2月末までを予定している。事業費は5335万円。

 新生児への特別給付金は、国の特別定額給付金の対象が今年4月27日までに生まれた人であることから、翌日の4月28日から来年3月31日までに生まれた子どもに対して市独自に1人10万円を給付する。給付対象は450人を見込んでいる。

 教育関係では、春から秋に実施時期を変更している小中学校の修学旅行について、「密」を避けるためバス台数や部屋数を増やすなど、感染防止対策として新たに必要となる費用を支援する。

 また、感染症や防災など市政情報の発信力を強化するため、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の公式アカウントを導入。登録者に対して個別配信する。

 市はこれまで3回にわたって編成した新型コロナ対策の補正予算で、売り上げが大幅に減少した小規模事業者に一律10万円を配る給付金事業、プレミアム率30%の商品券発行事業、市民限定の旅行券事業などを打ち出している。

 真砂充敏市長は「県内でも再び新規感染が見られ始め、再流行の兆しと言える状況となっている。今後も感染症の動向に十分に注意しながら、市民の暮らしと経済を守りたい」と話した。

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