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再開に向け登校日 田辺市の小中校、教室に笑顔戻る

風通しを良くし、机の間隔を空けた教室で、久しぶりにクラスメートと席に着く児童(18日、和歌山県田辺市下万呂の会津小学校で)
風通しを良くし、机の間隔を空けた教室で、久しぶりにクラスメートと席に着く児童(18日、和歌山県田辺市下万呂の会津小学校で)
 新型コロナウイルス感染防止のため今月末まで休校が続く和歌山県田辺市内の小中学校で18日、再開に向けて登校日が始まった。換気に気を配り、席の間隔を空ける対策をするなど、いつもと雰囲気は異なるが、教室内に子どもたちの笑顔が戻った。

 登校日は児童・生徒の心身の健康状態や学習状況の確認が目的。授業や部活動はない。週に1、2回の予定で、規模の大きな学校は学年やクラス、地区ごとに日時を分けている。

 田辺市下万呂の会津小学校(亀井陽一校長、478人)では午前8時前、秋津地区の5、6年生約70人が校門をくぐった。それぞれの教室ではいつもの半数ほどの児童が席に座り、担任教諭の話を聞いて課題の復習などをした。

 6年生の福田暁君(11)は「休校中は自主学習に慣れてきたけれど、登校したら先生から直接教えてもらえるのがいい。友達にも会えてうれしい」、児童会長で6年生の大久保夢咲さん(11)は「休校中は、縄跳びをして運動していた。再開したら児童会で皆が楽しめる行事を考えたい」と話した。

 亀井校長(55)は「子どもたちは久しぶりに登校できてうれしそうだった。これまでは家にいて友達とのつながりがなかったので、再開後は学習面だけでなく、集団生活の中で心を育む時間も確保していきたい」と話している。

 田辺・西牟婁の市町は、県の要請を受け、県立校と同様に3月2日または3日から春休みまで休校。春休みが明けた新年度も休校を延長してきた。

 田辺市内のある中学校長は「予定通り6月1日再開なら、必要な学習時間は何とか確保できる。衛生管理や子どもの心のケアを徹底して迎えたい」と話す。ただ、行事の見直しなどは避けられない。ある小学校長は「読書や体操に充てていた朝学の時間も授業に振り替えたり、運動会も練習時間が多く必要な種目は見直しも検討する場合がある」という。

 中学3年生と小学4年生の娘がいる同市文里2丁目の会社員女性(38)は「長女は受験を控えていて、学習の遅れが心配。再開は歓迎だけれど、学校での感染はいまも心配」と話した。

 西牟婁郡の小中学校でも白浜町とすさみ町がすでに登校日を設けており、上富田町も21日から登校日を設定する。県立学校も18日から登校日をスタートさせた。

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