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富里駐在所を新築 台風被害で移転、16日から業務

新築した富里警察官駐在所の前で、あいさつをする楠山隆田辺署長(11日、和歌山県田辺市下川下で)
新築した富里警察官駐在所の前で、あいさつをする楠山隆田辺署長(11日、和歌山県田辺市下川下で)
 和歌山県警田辺署は11日、田辺市下川下に新築した「富里警察官駐在所」で内覧会を開いた。同市合川にあった駐在所が台風で使用できなくなり、移転した。16日から業務を始める。

 同署によると、合川にあった「合川警察官駐在所」は、2018年8月の台風で裏山の木が屋根に倒れる被害に遭い、建物が使用できなくなっていた。移転に伴い、名称を富里駐在所に変更。合川や三川地区など受け持つ地域は同じという。

 内覧会には、地元の区長や大塔行政局長、田辺市消防団大塔支団長ら6人が来賓として出席。当初は地域住民も招く予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、参加は一部の関係者のみとし、来賓の祝辞を省略するなど式典を短縮した。

 富里駐在所は木造平屋で、勤務する署員の住居にもなっている。同署管内の駐在所では初めて受付をカウンター形式にしており、参加者は署員の案内で建物の内部を見学した。

 富里区長会の和田佳久会長(68)は「高齢で1人暮らしの人も多い地域なので、住民を狙った犯罪の抑止力にもつながると思う。大変頼もしく感じる」。16日から勤務する同署の児玉啓巡査長(38)は「地元の皆さまにも協力いただきながら、地域の治安維持のため、一生懸命頑張りたい」と話した。

 富里駐在所には今後、自動体外式除細動器(AED)や災害救助用の工具なども設置する予定という。

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