優れた自然の風景地として国立公園に指定されている紀伊半島南部の海岸は、変化に富んだ景観や多様な植生など見どころが多い。中でも和歌山県串本町は国の名勝・天然記念物である橋杭岩など奇岩が多く、本州最南端に位置することで朝日と夕日の両方を眺めることもできる。感動や癒やしの風景スポットを訪れてみた。

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■多彩な朝の情景

　なんといっても日の出の情景は感動的だ。お薦めの一つが、古座川河口の沖合に「九龍島」と並んで浮かぶ「鯛島」。貴重な地質遺産「南紀熊野ジオパーク」の見どころにもなっており、冬場には「めでたい島」になる。

　鯛島は名前の通りタイの形をしており、水平線から昇ってきた朝日がちょうど空いた目の部分に入る。この状態を写真愛好者らは「金目鯛（きんめだい）」と呼び、撮影を楽しんでいる。
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