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【中部大学】中部大主導の国際科学技術協力プログラムSATREPS 研究課題「Thailand4.0を実現するスマート交通戦略」が最高のS評価、私大初 ―バンコクで交通のQOLと低炭素化の同時達成モデルを提案し実装へ―



日本の政府系機関が2008年から推進している、地球規模課題の解決に向けた日本と開発途上国の国際共同研究事業「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development:SATREPS(注1)」において、2024年までに終了した111件の研究課題の中で、中部大学が代表として推進したバンコクのスマート交通戦略に関する課題が、実施後の最終評価で最高ランクのS評価を受けました。




発表概要

 日本の政府系機関が2008年から推進している、地球規模課題の解決に向けた日本と開発途上国の国際共同研究事業「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development:SATREPS(注1)」において、2024年までに終了した111件の研究課題の中で、中部大学が代表として推進したバンコクのスマート交通戦略に関する課題が、実施後の最終評価で最高ランクのS評価を受けました。SATREPSの評価は上からS、A+、A、A-、Bの段階あり、Sはこの10年間で7件、私立大学が代表機関を務めた研究課題では初めてです。

 今回S評価を受けた研究課題名は「Thailand4.0を実現するスマート交通戦略(注2)」です。深刻な交通渋滞で知られるタイの首都バンコクで、人工知能(AI)などの情報技術(IT)等を活用し、交通移動者に対して最短ルートではなく、生活の質(QOL)の向上と、トータルとしての温室効果ガス排出量の低減を同時に達成する活動時間の最適な使い方をガイドするスマート交通戦略政策パッケージを構築しました。この政策パッケージをバンコクの中心繁華街で、地下鉄・スカイトレイン・幹線道路が並走するメインストリート、スクンビット通りを冠して「スクンビットモデル」と名付け、バンコク都知事に政策提言しました。


 その結果、都知事はバンコク都庁関連部局に対し、同システムをバンコクで実装するよう指示を出しました。「Thailand4.0を実現するスマート交通戦略」は科学技術振興機構(JST)と国際協力機構(JICA)の助成を受け、日本チームとタイチームが連携して2017年から約7年間進めました。日本チームは、中部大学持続発展・スマートシティ国際研究センターの林良嗣卓越教授(現在、東海学園大学卓越教授を兼務)が研究代表者を務める中部大学を代表機関とし大阪大学、東京大学、香川大学、名城大学、東京都市大学、神戸情報大学院大学、大日本ダイヤコンサルタント、三菱UFJ リサーチ&コンサルティングからなり、タイチームはタマサート大学を代表機関としてチュラロンコン大学、カセサート大学、国立電子コンピュータ技術研究センター(NECTEC)、アジア工科大学院などで構成されました。日・タイメンバーが一体となり、36編の国際ジャーナル論文、5冊の日本語、英語、タイ語の著書出版、4名の博士学位取得、7名の大学教育職での昇進、という前例のない卓越したレベルの成果を上げて、JSTから最高の評価を受けました。


 今後、今回の研究課題のタイでの実装が大きな成果を上げ、他の東南アジア諸国連合(ASEAN)など世界に展開されることを期待しています。


(注1) https://www.jst.go.jp/global/index.html
(注2) https://www.jst.go.jp/global/kadai/h2904_thailand.html



▼お問い合わせ先
【研究内容について】
 林 良嗣(中部大学 学長付、卓越教授)
 E-mail: y-hayashi@isc.chubu.ac.jp
 TEL: 0568-51-9400

▼本件に関する問い合わせ先
中部大学 学園広報部広報課
TEL:0568-51-7638
メール:cuinfo@office.chubu.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/



プレスリリース詳細へ https://digitalpr.jp/r/100957
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