和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

「元々悪人顔してる」 和歌山県知事が不適切発言連発

 仁坂吉伸和歌山県知事が14日の定例記者会見で、差別発言と受け止められかねない発言を連発した。

 一つは、保釈中にレバノンに逃亡した日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告について「元々悪人顔をしている。それを救国の英雄みたいにわーわー言っていた。前から私はこいつはおかしいと思っていたことが証明された」と話した。その後「あとは日本人はカルロス・ゴーンさんを忘れればいい。ただの犯罪人だ」とも述べた。

 もう一つは、県が1月中旬に県内で開く外来生物問題をテーマにしたシンポジウムに招く講師について、発表資料を見ながら「なんか人相の悪い人が写っている。私は知りませんでしたが、有名な人だそうです」と述べた。

 その講師がダニについて詳しく「ダニ先生」と呼ばれていることを、同席した職員に確認した上で「なんかダニみたいな人なんですか」と聞き、「テレビドラマのダニ役みたいな感じですが、決してそうではないようです」とフォローした。

■「汚職あれば、全部やめるのか」 IR贈収賄事件で


 「カジノを含む統合型リゾート施設」(IR)事業の贈収賄事件を巡り、県内へのIR誘致を目指す仁坂吉伸知事は14日、定例記者会見で、この影響について「そういう事件があるからといって、IRをやめたらどうかねと今ごろ言いだす人の見識を疑う」と述べた。さらに「汚職があれば、公共事業でも全部やめるのか」などとも話した。

 今回の事件による、IR誘致への影響について「そんなことを言ったらいろんな所で、汚職はしょっちゅうある。和歌山県でも昔、公共事業を巡ってあったが、公共事業を全部やめるのかというぐらいのことを言っているのではないのかと思う」と批判した。

 複数の国会議員に賄賂を贈った疑いがある中国企業「500ドットコム」側から、県に接触があったかの質問については「全く接触はない。そんなもんいたかという業者が自民党の人にお金を上げて、いったい何を頼もうとしていたのか」と話した。

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