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中島健人、初のソロアルバム&ワンマンライブ発表 制作裏、海外進出、timeleszとの約束…充実した“現在”の本音に迫る【インタビュー】

ソロデビューアルバム『N / bias』(ノンバイアス)をリリースする中島健人
ソロデビューアルバム『N / bias』(ノンバイアス)をリリースする中島健人
 今年4月にSexy Zone(現timelesz)を卒業し、ソロアーティストとして活動する中島健人(30)が12月25日にソロデビューアルバム『N / bias』(ノンバイアス)を発売することが決定した。さらに、来年1月17日から19日にかけ東京・有明アリーナで初のワンマンライブ『KENTO NAKAJIMA 1st Live 2025 N / bias』を開催する。このほど中島が合同取材会に参加し、ソロ始動から6ヶ月を経ての現在の心境や思い描く未来を“NGなし”でありのままの言葉で語ってくれた。

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■コンセプトは「殻を破ること」“ボーン・トゥ・ビー・アイドル”の自覚を持ちながらも自然体の自分で魅せたい

――アルバム制作やソロコンサートはいつ頃から考えていましたか。

4月に『I AM:U』というファンクラブを開設させていただいてから多くのファンの皆さまに支えられているという実感や体験というものがあり、ただちに恩返しできる場所が欲しいというふうに思っていました。それに付随して、しっかりと今の自分の音楽的表現を体現できる場所はやっぱりライブステージだな、ともう春のタイミングでは考えていたので、そこから日々、アルバムのことを考えながら今日まで歩んできた日々でした。

――タイトルは『N / bias』。中身は鋭意制作中だと思いますが、言える範囲でどのような内容になっているのでしょうか。

今考えている言葉やメロディを形にしてみるというのが、このタイミングでやりたいこと。そして最も重要なのが、中島健人に対する偏見や評価を取っ払って、人間としての殻を破ることをコンセプトとしています。

――具体的にどのように殻を破って、どんな中島さんを提示していきたいですか。

今の環境で音楽制作をしていて強く実感するのは、自分の頭の中にある言葉やフレーズやメロディがしっかり具現化されることも、ひとつ自分の中の殻を破れているということになる。すでにそこにあったレールを走るのではなく、しっかりとレールから自分で敷いて、そのレールの上を自分が走っていく。それがまず自分の殻を破ることになるのではないか。そのプロセスもお客さまに伝えることで音楽の聴き方も変わるし、受け手の気持ちも幅が広がり、自分の音楽の聴かれ方もより濃くなるのではないか。まずは殻を破れている気がします。自分にいくつその殻があるかはわからないけど、やっぱり“ボーン・トゥ・ビー・アイドル”ですし、アイドル属性ですし、16年間のキラキラしているような人生をありがたいことに皆さまのおかげで過ごさせていただいていますが、『N / bias』はキラキラアイドルだけではない部分…“N”とはネオであり、ナチュラルである、中島である。このアルバムでは“素”を出していくことになると思います。自然体のいろんな感情が入っています。

――自然体の自分の感情を見せることは怖くはない?

でも、改めて“はじめまして”なので。最初に自分の考えを受け取ってほしいという気持ちが強いです。音楽を通して今、僕はこういう人生を生きている、今、こういうことを考えていると表現したいタイミングです。

――ご自身で作詞作曲する楽曲も多いということでしょうか。

わりと多いですね(笑)。産みの苦しみって心地よい。もともとソニーさんの音楽チームに一度自分のアイデアを提出してもんで一曲に仕上げるんですけど、まぁプロの集合体ですから簡単には通らない。自分の信念を貫き通すために日々、いろんなことに感受性を豊かにしておいて吸収して、それを形にしてアルバム制作に勤しんでいます。

――どのあたりの完成度で提出されるのでしょうか。

曲によりますが、できるだけ2番までは仕上げたい。ただ世界観だけ分かっていただくためにはワンコーラスですね。今まではビートとメロディを普通に録音する。それを重ね合わせて『こんな感じ』とアレンジャーさんに提出して、編曲して曲として仕上げるといった流れだったのですが、今回はしっかりと音楽ソフトを2年前くらいから少しずつ触りだしていたので、頭の中の音楽を形にしてトラックとして並べて…ミックスまではやってないですが、ラフオブラフの状態で聞いていただいています。歌詞もメロディも自分で一気にやっています。

■目指すは“ジャパニーズ・ポップス”のアイコン的存在 うちわやペンライト…アイドルのライブステージ文化は継承

――ワンマンライブはその音楽性を重視するのでしょうか。

どういうライブが見たいですか?今僕も迷っていて(笑)。久々にファンのみんなと会うので、より盛り上がれる部分を作りたい。木村拓哉くんのライブに行ってすごく刺激を受けて『いや、勝てんのか…これ。強すぎるだろう』と思うキングの姿を見てきたので、連絡させていただいたら『明日もかましてくるわ』ってめちゃくちゃカッコイイ返信が来ました。先頭に立つ方のすごいパワーを感じて。しかもアリーナの中央で1人、高らかに歌い上げる姿って、なんでこんなにこの先輩はすごいのだろうと思わされるぐらいの圧倒的スター感。それとは違う“中島健人像”をしっかりと見せていけたらいいな、と思っています。

――久しぶりにファンと会うことで、やっぱりファンの求めているものも出しながら新しい中島さんの様子も見ることができる…といった感じでしょうか。

そうですね。フルモデルチェンジというより、ここまで応援してくれているファンの皆さんに感謝を届けたいっていう気持ちがもうすごくあふれています。まずそこの感謝を大切にしたいです。そこから、これから応援してくださるであろう方々に対して『今の中島健人はこうです。もしよかったら、あなたのお時間ください』といった時間になればいいと思います。

――ソロデビューに臨む率直な想いを教えてください。

すごく多くの方に日頃から支えられているのだなと、改めて直結で実感しました。集合体として皆さまのフォローを受けていた形が変わり、今は1人という形で現場に立って、皆さまからのフォローを受ける。しっかり責任を自分で背負っている感じで臨んでいます。ステージではソロで歌っていますけど、みんなの気持ちを背負っている。この感覚をより強く感じます。だから、今もこんなにスーツの人たちに囲まれるのもビビっているんですけど(笑)すごいことだな、と。身の回りの環境や自分が感じていることをしっかりと認識することの大切さを、この新しいフェーズに入って改めてすごく身にしみて感じています。

――今回のアルバムでなにか挑戦していることはありますか。

ぜいたくなのですがMVに2日かけました(笑)。打ち合わせの段階で数日かけたいという話をさせていただいたのですがそれが実現でき、中身も濃いものになっています。とにかく時間をかけて一つひとつにこだわっています。そこが今回のアルバムの大きいポイントかもしれないです。

――その映像面でこだわったところや、自分でクリエイトしたところを教えてください。

見たことのない中島健人を、間違いなく1曲目から見ることができます。マジ?みたいな(笑)。でも全部僕の仕業(しわざ)。かなりパンチがある。来年巳年なので、あれ(首元を)噛まれた?みたいな。そんな映像になっていると思います。終わった後に衝撃があるかもしれません。それも一種の僕のナチュラル。自分自身にも喜怒哀楽や紆余曲折がある。それを強く伝えたい。自分の中に秘められたパワーを音楽で表現する。それはすごく楽しいし、MV撮影もすごく楽しかった。そこに最上の心地よさを感じたので、もしかしたらすごくギャップがあるかもしれないですけど楽しんでいただけたら。それも僕の一部なので、それをめちゃくちゃ強く表現しています。そういえば、クリエイティブ陣が同世代だったんです。監督とかも体格が大きくて渋くて…聞いてみたら29歳。『そうなんだ、よろしく(笑)
』って(笑)。同世代のクリエイターがめちゃくちゃ集まっている。ちょっとびっくりですね。エネルギーが有り余った人たちが集まって1つの作品に詰め込んでいるので、そのパワーを1回お試しで見てほしいです。

――同世代の方とのクリエイティブな作業は刺激にもなりますか。

なりますね。今年、東大出身のアーティストにダンスを教えたり(笑)。今年は縁のめぐりあいをかなり多く感じたんです。新しい方に会っているんですけど、一番は新しい自分に会えた気がします。なので、その新しい自分の側面や多面性もしっかりと表現したいです。

――アルバムではいろいろなクリエイターさんやアレンジャーさんとのやり取りもあるのでしょうか。

あります。たくさんの方と関わらせていただいて、今まで自分が歩んできた表現の世界と出会ったことのないような化学融合、超融合している段階なので、音楽的変化みたいなものは一発目でさっそく感じるかも。自分が目指すべき音楽の方向性として、僕はジャパン・ポップスのアイコンになりたいんです。いわゆる海外の方が日本の文化で印象を受ける、着物、侍、巻物、忍者ではなくて、どちらかといえば国内の王道ポップスでもなく70年代、80年代、90年代と海外で再評価を受けたニューミュージック、日本のいいところを下敷きにした新しい音作り、表現作りみたいなものを僕はジャパン・ポップだと思うので、そのアイコンになりたいというふうには今、力強く思っています。1曲目から聞いたことのないような展開性のある音楽が始まります。

――とはいえ、今もSTARTO ENTERTAINMENTという従来の会社には所属しています。この会社ならではの伝統や“イズム”。ここでしか表現できないものもあるとは思うのですが、そういうところも受け継いでいく意思のようなもの、制作するなかで今の事務所と直結してジャパニーズ・ポップスとのリンクしている部分や、影響を受ける部分はあるのでしょうか。

僕が現在の会社をレペゼンして中島健人として動いている理由は、やっぱり自分を育ててくれた場所でもあるので恩返しできているのかと考えた時にこれから恩返しをしないといけないと思ったので、自分が今いる場所でしっかりと活動させていただきたい。その上で、伝統文化をどう継承していくかって話になると、もちろん継承します。急に“ペンライトなし!うちわなし!”とはならない。ペンライトも振ってほしいし、うちわでもバンバン風を送ってほしい(笑)。全部、ザ・アイドルのライブステージという文化はしっかり継承します。やっぱりその会場内だけの盛り上りも超大事ですけど、その会場内での盛り上がりが外にあふれるぐらいの世界観が作れたらいいなと思っていて。例えばすてきなブランドのお店に行った時にいろいろと買い物をして、紙袋を持ってお店から出てきたお客さまの顔ってすごくキラキラしているんです。どこか自信に満ちあふれていて『明日、自分で着てみて新たな日をスタートさせるんだ』って、そんな景色を街なかで見たことがあります。自分のライブを、“私、俺、明日からもうちょっと胸張って頑張ってみたいな”とか、“もっと楽しんでいきたい”と思ってもらえるようなライブを作りたい。会場だけで完結しないライブを作りたいですね。

■新たな局面を迎えたtimeleszへの想い「ずっとエールを送り続けていることに間違いない」

――現在、海外進出も考えていますか。

ありがたいことに今年『推しの子』の主題歌をやらせていただいて、外国の方に「ファタール」という曲がたくさん聞かれた経験をさせていただいた。これは『推しの子』という作品にも“チームGEMN”にも感謝しています。このタイミングで主題歌をやれたことも1つの運命。もっと1曲だけでなく、自分が関わった楽曲が国内外に聞かれたらいいなと思うし、まずはこの列島に聞いていただきたい。この列島に伝えたいです。“ジャパンですごい音楽をやってるじゃん”みたいな。また欧米などから注目していただけたら。もちろん海外に対してのエンタメ的進出みたいなものは、すごく自分の目標としてもある。ただし侍であることは忘れない。刀は持ち続ける。刀を置いてハンバーガー、みたいな感覚はない。ちゃんとジャパニーズソウルで外国のステージに向かって。で、かつ、日本中でたくさんの方に聞いていただけるような曲作りがしたいです。

――最後に、“NGなし”とのことですが「timelesz project」(Netflix)はご覧になってますか。

最低限、追っていますよ。SNSで話題になっているのも知っていますし、グループがターニングポイントを迎えたときに、お互いに刺激を与えようと約束しているので。心の中でお互いに新たなスタートを迎えて今日までずっとエールを送り続けていることに間違いない。彼らが彼らでめちゃくちゃすてきなことをやっていくと同時に、自分も「あ、なんかすげえ音楽やっているな」というふうに刺激を与えられるような人間にならないといけないという責任も背負っている。でもそれは背負いたくて背負った責任なので。それがすごく今の自分の人生の中で大切なことかもしれない。1人の人間として、もちろん今の音楽チームの環境はとても良いのですが、そこに自分の甘えみたいなものをできるだけなくす。僕は新たな決断をたくさんしてきたので、とにかくお互いに会社一緒なので頑張っていこうよと、ポジティブにエールを送り合っています。

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