少子化に歯止めを こども家庭庁長官が白浜で講演、和歌山
こども家庭庁長官の渡辺由美子さんが7月31日、和歌山県白浜町の白浜会館で「こども政策の課題と展望」をテーマに講演した。日本の少子化は危機的状況にあると述べ、2030年代に入るまでの6、7年が少子化傾向を反転させる可能性がある「ラストチャンス」と強調。今後、国が進める予定の政策を紹介し、理解を求めた。 町主催の講演会。福祉、教育関係者ら約250人が聴講した。
国はこれまで、さまざまな子育て支援政策を進めてきたが、少子化問題の解決には至っていない。渡辺さんは、その原因は、若い世代が結婚・子育ての将来展望を描けない▽子育てしづらい社会環境や子育てと両立しにくい職場環境がある▽子育ての経済的・精神的負担感や子育て世帯の不公平感が存在する―の3点の視点が欠けていたと指摘した。
日本の子育て世代が、世界の先進国と比べ、子育てがしやすい環境にあると思っている割合が低いというデータを示し、若い世代の所得を増やす▽社会全体の構造・意識を変える▽全ての子ども・子育て世帯を切れ目なく支援する―の三つの政策を強化する必要があると述べた。
国は今後、これらの課題解決に向け、事業規模3・6兆円の子育て支援「加速化プラン」を進めていくと説明。2026年度から、段階的に国民に対し「子ども・子育て支援金」の捻出をお願いすると述べ、理解を求めた。
渡辺さんは1988年4月に厚生省に入省。和歌山県庁への出向経験があり、97年に県福祉保健部児童家庭課長、99年に県企画部企画総務課長を歴任した。その後、厚生労働省子ども家庭局長、内閣官房こども家庭庁設立準備室長などを経て、2023年に現職に就任した。
国はこれまで、さまざまな子育て支援政策を進めてきたが、少子化問題の解決には至っていない。渡辺さんは、その原因は、若い世代が結婚・子育ての将来展望を描けない▽子育てしづらい社会環境や子育てと両立しにくい職場環境がある▽子育ての経済的・精神的負担感や子育て世帯の不公平感が存在する―の3点の視点が欠けていたと指摘した。
日本の子育て世代が、世界の先進国と比べ、子育てがしやすい環境にあると思っている割合が低いというデータを示し、若い世代の所得を増やす▽社会全体の構造・意識を変える▽全ての子ども・子育て世帯を切れ目なく支援する―の三つの政策を強化する必要があると述べた。
国は今後、これらの課題解決に向け、事業規模3・6兆円の子育て支援「加速化プラン」を進めていくと説明。2026年度から、段階的に国民に対し「子ども・子育て支援金」の捻出をお願いすると述べ、理解を求めた。
渡辺さんは1988年4月に厚生省に入省。和歌山県庁への出向経験があり、97年に県福祉保健部児童家庭課長、99年に県企画部企画総務課長を歴任した。その後、厚生労働省子ども家庭局長、内閣官房こども家庭庁設立準備室長などを経て、2023年に現職に就任した。