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雄パンダを和歌山県に 岸本知事が中国繁殖研究基地に要望

中国の「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」関係者らに、雄パンダを預けてもらえないか要望する岸本周平知事(右手前から5人目)=中国四川省で、和歌山県提供
中国の「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」関係者らに、雄パンダを預けてもらえないか要望する岸本周平知事(右手前から5人目)=中国四川省で、和歌山県提供
 岸本周平和歌山県知事は30日の定例記者会見で、中国の「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」に対し、パンダの雄を預けてもらえないかと要望したことを報告した。

 白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で16匹のパンダ誕生に関わった「永明(えいめい)」が昨年2月、中国に返還された。それ以来、同施設に雄パンダはいない。

 岸本知事らは21~26日に中国を訪問。四川省の繁殖研究基地トップの尹志東主任らと意見交換した。岸本知事が「永明パパの跡継ぎに、和歌山県に来てほしい」と要望したところ、尹主任はアドベンチャーワールドの30年間の繁殖、飼育技術を評価し「県民の熱い思いは受け止めた」と答えたという。

 岸本知事は会見で「日本政府と中国政府の間で交渉いただくような大きな外交案件であるとの印象を持ったが、今回の要望はそのキックオフと考えている」とした。今後は、県選出国会議員や外務省に働きかけるといい「県民の皆さんの力を借り、着実に粘り強く跡継ぎを呼ぶことに努力したい」と話した。

 岸本知事らはこのほか、県との友好提携40周年を迎えた山東省で記念式典に出席し、林武書記と会談。今後、青少年交流に力を入れることに合意した。また、2022年に友好提携を結んだ四川省の施小琳省長とも青少年交流や新エネルギー分野での協力強化に合意するなどした。
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