結婚支援事業を廃止 和歌山県知事「個人の判断領域」
和歌山県は「婚活イベント」を主催するなどしていた結婚支援事業を2023年度で廃止した。少子化対策として約10年続けてきたが、岸本周平知事は「結婚は個人の判断領域で、価値観を押し付けるものではない」と説明。民間事業が充実してきたことや費用に見合った効果が得られていないことも理由に挙げた。
結婚を希望する男女に出会いの場を提供する「婚活イベント」は13年度に開始。県内の生涯未婚率が上昇していたことなどを受けて事業化した。会員登録者は1月末時点で2302人、退会者を含めると3544人。
県はこれまで、梅酒づくり体験や、美術館や博物館での夜間の絵画鑑賞や水槽の生き物観賞、釣りなどさまざまな内容の企画を164回開いた。コロナ禍の時は開催に苦慮し、中止したりオンラインで開いたりしたこともあった。
23年度までに累計で約4700人が参加し、約730組のカップルが成立。35組が結婚したほか、473人から会員でない人と結婚したと報告があったという。
婚活イベントとともに始めた「婚活応援隊」や、14年度から続けてきた「結婚サポーター」事業も廃止する。「婚活応援隊」は婚活イベントの企画や会場提供、県の婚活事業のPRなどに取り組む会社や団体を登録する制度。1月末現在で155社・団体が登録していた。「結婚サポーター」は地域で結婚を希望する人の縁結びを応援するボランティアで、いわゆる県認定の「仲人」。累計で90人が登録し、結婚につなげた例もあった。
県事業の廃止が決まって以降、会員から「出会いの場がないので続けてほしかった」などと、廃止を惜しむ声が複数、県に寄せられたという。一方、全国では、新たに結婚支援事業を始めたり拡充したりする都道府県もある。
事業廃止について岸本知事は3月の県議会予算特別委員会で「結婚するかしないかは最も大事な個人の判断領域に属する。結婚しろという価値観を押し付けてはいけない」と理由を説明。加えて、費用ほど効果が出ていなかったことや、民間の事業が充実してきたことなどから「わざわざ県でやるのもどうかと考えた。子ども子育て支援に注力したい」と話した。
県の結婚支援事業を紹介するホームページ「わかやま出会いの広場」も3月末で閉鎖した。
結婚を希望する男女に出会いの場を提供する「婚活イベント」は13年度に開始。県内の生涯未婚率が上昇していたことなどを受けて事業化した。会員登録者は1月末時点で2302人、退会者を含めると3544人。
県はこれまで、梅酒づくり体験や、美術館や博物館での夜間の絵画鑑賞や水槽の生き物観賞、釣りなどさまざまな内容の企画を164回開いた。コロナ禍の時は開催に苦慮し、中止したりオンラインで開いたりしたこともあった。
23年度までに累計で約4700人が参加し、約730組のカップルが成立。35組が結婚したほか、473人から会員でない人と結婚したと報告があったという。
婚活イベントとともに始めた「婚活応援隊」や、14年度から続けてきた「結婚サポーター」事業も廃止する。「婚活応援隊」は婚活イベントの企画や会場提供、県の婚活事業のPRなどに取り組む会社や団体を登録する制度。1月末現在で155社・団体が登録していた。「結婚サポーター」は地域で結婚を希望する人の縁結びを応援するボランティアで、いわゆる県認定の「仲人」。累計で90人が登録し、結婚につなげた例もあった。
県事業の廃止が決まって以降、会員から「出会いの場がないので続けてほしかった」などと、廃止を惜しむ声が複数、県に寄せられたという。一方、全国では、新たに結婚支援事業を始めたり拡充したりする都道府県もある。
事業廃止について岸本知事は3月の県議会予算特別委員会で「結婚するかしないかは最も大事な個人の判断領域に属する。結婚しろという価値観を押し付けてはいけない」と理由を説明。加えて、費用ほど効果が出ていなかったことや、民間の事業が充実してきたことなどから「わざわざ県でやるのもどうかと考えた。子ども子育て支援に注力したい」と話した。
県の結婚支援事業を紹介するホームページ「わかやま出会いの広場」も3月末で閉鎖した。