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若者の薬物乱用増加 正しい知識身に付けよう、関係機関が啓発、和歌山

2023年中の薬物検挙人数の内訳
2023年中の薬物検挙人数の内訳
買い物客に薬物乱用防止の啓発品を手渡す関係者(和歌山県田辺市稲成町で)
買い物客に薬物乱用防止の啓発品を手渡す関係者(和歌山県田辺市稲成町で)
 若者を中心に大麻による検挙者が急増している。「大麻は害がない」という誤った認識がSNSなどで広がっていることや、インターネット経由で入手しやすくなっていることが要因という。

 和歌山県警や田辺保健所によると、23年中の薬物絡みの検挙人数は県内で177人。内訳は大麻が103人(58%)、覚醒剤が62人(35%)、その他が12人(7%)。大麻の検挙者は前年より23人増え、20代が59人、10代が25人と若年層が8割以上を占めた。

 増加の原因として、SNS上の誤った情報を安易に信じてしまうことや、インターネット経由で購入するなど、入手がしやすくなっていることが挙げられる。また、コロナ禍で人との関係が薄れ、相談する相手がいないことから、悩みのはけ口として薬物に手を出すケースも問題視されているという。

■関係機関が街頭啓発

 田辺保健所など関係機関は「ダメ。ゼッタイ。」普及運動(6月20日~7月19日)に合わせて、薬物乱用防止を呼びかける啓発活動をしている。

 田辺市稲成町のオークワパビリオンシティ田辺店でこのほど、街頭啓発があった。県薬物乱用防止指導員田辺地区協議会や田辺署、田辺海上保安部、田辺青少年センターのほか、地元のライオンズクラブやロータリークラブなどから計32人が参加。海上保安庁のキャラクター「うみまる」も登場し、買い物客にうちわやポケットティッシュ、薬物についての相談窓口を記したリーフレットなどの啓発品を手渡した。

 県薬物乱用防止指導員田辺地区協議会の岩本和久会長(76)は「若者の薬物乱用が増え、特に大麻は、害が少なく安全という間違った情報により警戒心が薄れている。正しい知識を身に付けて自分の身を守ってほしい」と呼びかけた。
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