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田辺市の2商店街解散へ 高齢化や後継者不足、和歌山

弁慶町商店街(上)と栄町商店街
弁慶町商店街(上)と栄町商店街
田辺の商店街空き店舗率の推移
田辺の商店街空き店舗率の推移
 和歌山県田辺市中心市街地の2商店街、弁慶町と栄町が解散手続きを進めている。背景には経営者の高齢化、後継者不足による加盟店の減少がある。商店街全体で空き店舗率は20%を超えており、市街地の空洞化に歯止めがかからない状況だ。


 市の調査によると、2023年度の中心市街地商店街全体の空き店舗率は21・5%。店舗数553店に対し、119店が空き店舗になっている。市町村合併した05年度の8・3%以降、増加傾向が続いている。商店街によっては40%前後に達している。

 解散する弁慶町の空き店舗率は38・1%、栄町は16・0%。両商店街の事務局は「経営者の高齢化で、役員のなり手も不足。商店街としての活動がほとんどできていない」と話す。経営が厳しい店もあり、事業承継も現実的ではないという。

 商店街が地域振興、コミュニティーの拠点として果たす役割は大きい。市商店街振興組合連合会(商連)は、加盟商店街が協力してさまざまなイベントや区画整備などを通じ、地域の発展に取り組んできた。

 弁慶町と栄町の2商店街が脱会し、商連の構成は駅前、湊本通り、北新町、銀座、宮路通りの5商店街。加盟は116店、21人となった。

 串明洋理事長は「残った商店街で今年もヤーヤーまつりを開催する。紀南経済の中心地として地域のにぎわい創造に挑戦し続けたい。そのためにも、商連としてこれからの商店街の在り方を考えたい」と話した。

 市商工振興課は「商店街は市街地活性化に欠かせない。新規出店はもちろん、10年以上継続して経営している商店の積極的な投資も支援していきたい」と話している。

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