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田辺祭、暑さ対策で時間前倒し お笠の順路短縮も、和歌山

鳥居前に集まったお笠(2023年7月24日、和歌山県田辺市東陽で)
鳥居前に集まったお笠(2023年7月24日、和歌山県田辺市東陽で)
 和歌山県田辺市東陽の世界遺産・闘雞神社の例大祭「田辺祭」が24、25日に営まれる。今年は、暑さ対策として開始時間を前倒しするほか、「お笠」と呼ばれる笠鉾(かさほこ)や衣笠(きぬがさ)の順路を短くすることが決まった。


 田辺祭は450年以上続くとされる県無形民俗文化財。紀州三大祭りの一つに数えられ、田辺の夏を代表する催しになっている。

 時間を前倒しするのは、みこし渡御。これまでは午前8時45分に神社を出て同市江川の漁港へ向かっていたが、出発時刻を8時にする。午後の出発はこれまで通り午後1時20分で、昼休憩の時間が長くなる。

 お笠の順路変更は、市役所の新築移転に伴う。一行は海沿いの県道へ出なくなるため、1時間ほど短縮されそうだという。神社に戻るのは夕方になる。

 各地区の役員らが出席した集会が6月下旬に神社であり、一連の内容が決まった。旧会津橋でのお笠の引きそろえは24日午後9時半ごろを予定している。

 田辺祭保存会は昨秋以降、祭りを続けていくために何ができるかという検討を続けている。少子高齢化に伴う担い手不足、資金集めの苦労などの問題が表面化している。暑さ対策をどうするかという点は今回、一定の対応を取るが、他の課題については、継続して考えていくという。

 会長の田嶋貞彦さん(81)=田辺市南新町=は「まずは事故なく、滞りなく祭りを終えられるといい」と話している。

■尺八奏者の奉納演奏
25日「暁の祭典」

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年に合わせ、田辺祭の25日の神事「暁の祭典」で、尺八奏者の金子朋沐枝さんによる奉納演奏がある。時間は午前4時半から。一般参拝者も鑑賞できる。

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