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採用試験 受けやすく 人材不足で試行錯誤、和歌山県田辺市

和歌山県田辺市職員採用試験の主な変更点
和歌山県田辺市職員採用試験の主な変更点
 「公務員のなり手不足」が全国的な課題となる中、和歌山県田辺市は本年度、職員採用試験の在り方を見直す。一般事務職の「大卒程度」と「社会人」を対象とした試験について、申し込み時期をこれまでよりも2カ月ほど前倒しするほか、全国の試験会場で受験できる「テストセンター方式」を導入する。受験しやすい環境を整えることで、優秀な人材の確保につなげたいという。


 市によると、職員採用試験の受験者数は年々減ってきている。昨年度の平均倍率は6・2倍で、前年度の8・2倍を下回った。

 一方で、若手職員の離職が増加。30代以下の職員の退職者数は、昨年度までの5年間で計33人に上っている。

 若者の「公務員離れ」が進む中、各自治体では人材確保に向けた試行錯誤が続く。市は昨年度、初めての「秋採用」を実施。本年度は、さらに採用試験の在り方を見直すことにした。

 具体的には、来春採用予定の大卒程度と社会人を対象にした試験について、日程を前倒しする。昨年度の第1次試験は9月中旬だったが、本年度は7月1~15日に実施。合格発表は、昨年度の11月下旬から3カ月ほど早い8月下旬に行う予定。民間の採用時期に近づけることで、受験者が増えることを期待しているという。

 また、第1次試験は、テストセンター方式を導入。全国47都道府県に計300カ所以上の会場があり、期間内の都合が良い日時に受験することができる。田辺市内では、ビッグ・ユー(新庄町)が会場となっている。

 一方で、これまで1回のみだった面接試験を、2回に増やす。

 「一般事務職(高卒程度)」と「専門職」については、従来の時期と方法で試験を実施する予定。

 市の担当者は「田辺市は海、山、川があり、世界遺産『熊野古道』もある魅力的なまち。市職員は地域や市民生活を支えるやりがいのある仕事なので、ぜひ受験してほしい」と呼びかけている。

■10~24日受け付け
大卒・社会人の採用

 田辺市は、2025年4月に採用する一般事務職員(大卒程度・社会人)を募集する。申し込みの受け付けは6月10~24日。

 採用予定人数は、一般事務職1種(大卒程度)13人程度▽同2種(社会人)5人程度。

 受験資格は、1種が1995年4月2日~2003年4月1日に生まれた人。2種は1985年4月2日~1995年4月1日に生まれた人。

 採用試験の実施要綱は市のホームページからダウンロードできる。申し込みはインターネットで受け付ける。

 一般事務職(高卒程度)と専門職の採用試験実施要綱は、7月中旬に公開する予定。

 問い合わせは、市総務課人事係(0739・26・9916)へ。

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