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経済情勢「持ち直している」 昨秋以降の和歌山県内

 和歌山財務事務所は、昨年10月以降の県内経済情勢について「持ち直している」と総括判断した。昨年10月発表の前回判断と同じ。物価高により買い控えが強まっている一方で、値上げにより客単価が上がっているほか、外出機会の増加で化粧品需要が高まるなどしているという。

 総括判断は「個人消費」「生産活動」「雇用情勢」の3項目で判断し、3カ月に1度発表している。

 「個人消費」は「持ち直している」とした。百貨店やスーパーマーケットでは、物価高の影響で客数や売り上げ点数が減っているほか、特に冬物衣料品の需要は暖冬のため低調。一方、ドラッグストアでは、外出機会の増加で化粧品が、インフルエンザや風邪の流行で風邪薬の売り上げが増加するなど好調で、2021年5月以降、一貫して前年同期の売り上げを上回っている。観光も円安などで外国人観光客らが増えた。

 「生産活動」も「持ち直している」とした。化学工業は中国経済の減退で需要が減少しているが、堅調に推移しているほか、機械工業は国内需要が堅調で生産状況は安定。

 「雇用情勢」は「持ち直しつつある」とした。人手不足感があり、財務事務所が企業に聞き取りしたところ「採用に苦戦している。従業員の負担が大きくなるのでどうにか採用を増やしたい」「人手不足を感じるが新たに採用する雰囲気になっていない」などの声があったという。

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