【動画】「思いやり」をバトンタッチ お地蔵さんにわら帽子、小学生が引き継ぐ 和歌山
和歌山県田辺市本宮町大居、三里小学校3、4年生6人が6日、世界遺産の熊野古道沿いで旅人を見守っている地蔵にかぶせる「わら帽子」を作った。「お地蔵さんが寒そう」という思いで住民の榎本萬千代さん(83)=本宮町伏拝=の夫が始めて長年この時季に続けられてきたが、今年から児童にバトンタッチ。子どもたちは榎本さんに作り方を教わり、早速、地蔵にわら帽子をかぶせた。
熊野本宮観光協会によると、熊野古道の水呑王子と伏拝王子の間にある道休禅門地蔵は、道半ばで倒れた巡礼者の供養と、道中の安全を願って建てられた。
わら帽子は20年余り前、健康のために榎本さんと一緒に熊野古道を歩いていた亡夫の育弘さんが思い立って始めた。育弘さんが2011年に亡くなった後は榎本さんが続けており、わら帽子をかぶった地蔵の姿は熊野古道の冬の風物詩として親しまれるようになった。
三里小学校の高田典子校長によると、同校では地域の宝である熊野古道の学習に力を入れており、毎年、5、6年生が語り部にも挑戦。子どもたちは語り部から「地域の人の思いやりが熊野古道に息づいている」ということも教わってきた。そんな中で、高齢の榎本さんが毎年わら帽子を作っていることを新聞で知り「子どもたちが榎本さんから思いやりの心も受け継ぐことができれば」として榎本さんに声をかけたという。
この日は榎本さんが同校を訪れ、子どもたちにわら帽子の作り方を伝授。わらをきれいにして束ねたり、編んだりして完成させた後、皆で道休禅門地蔵を訪ねてかぶせた。
3年生の井上矢尋君(9)は「この帽子で、冬に雪が降っても温かく過ごしてもらえるかなと思う。しっかり受け継いで、お地蔵さんに帽子をかぶせていきたい」と笑顔。榎本さんは「ちょっと寂しい気持ちもあるが、後を継いでくれるのでほっとした。子どもたちは今日も一生懸命に作ってくれたし、これからも心を込めて作ってほしい」と話していた。
熊野本宮観光協会によると、熊野古道の水呑王子と伏拝王子の間にある道休禅門地蔵は、道半ばで倒れた巡礼者の供養と、道中の安全を願って建てられた。
わら帽子は20年余り前、健康のために榎本さんと一緒に熊野古道を歩いていた亡夫の育弘さんが思い立って始めた。育弘さんが2011年に亡くなった後は榎本さんが続けており、わら帽子をかぶった地蔵の姿は熊野古道の冬の風物詩として親しまれるようになった。
三里小学校の高田典子校長によると、同校では地域の宝である熊野古道の学習に力を入れており、毎年、5、6年生が語り部にも挑戦。子どもたちは語り部から「地域の人の思いやりが熊野古道に息づいている」ということも教わってきた。そんな中で、高齢の榎本さんが毎年わら帽子を作っていることを新聞で知り「子どもたちが榎本さんから思いやりの心も受け継ぐことができれば」として榎本さんに声をかけたという。
この日は榎本さんが同校を訪れ、子どもたちにわら帽子の作り方を伝授。わらをきれいにして束ねたり、編んだりして完成させた後、皆で道休禅門地蔵を訪ねてかぶせた。
3年生の井上矢尋君(9)は「この帽子で、冬に雪が降っても温かく過ごしてもらえるかなと思う。しっかり受け継いで、お地蔵さんに帽子をかぶせていきたい」と笑顔。榎本さんは「ちょっと寂しい気持ちもあるが、後を継いでくれるのでほっとした。子どもたちは今日も一生懸命に作ってくれたし、これからも心を込めて作ってほしい」と話していた。