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梅の枝、正月飾りに 「ズバイ」の出荷最盛、全国一の梅産地・和歌山で

JA紀州の選果場に持ち込まれた梅の剪定枝「ズバイ」(4日、和歌山県みなべ町清川で)
JA紀州の選果場に持ち込まれた梅の剪定枝「ズバイ」(4日、和歌山県みなべ町清川で)
 梅の産地、和歌山県みなべ町や印南町で、「ズバイ」と呼ばれる梅の木を剪定(せんてい)した枝の出荷が、本番を迎えている。正月用の飾りとして人気があり、今月中頃まで続く。今季の出荷量は昨季より少なめだという。


 JA紀州管内のみなべ町や印南町、田辺市龍神村、日高川町美山地域の梅農家計約50戸が地元の選果場に持ち込んでおり、それをJA紀州が近畿の各市場に出荷している。11月中旬以降に剪定した徒長枝(とちょうし)で、40センチの長さに切りそろえられ、1箱に500本入っている。

 JA紀州みなべ営農販売センターによると、みなべと印南の両町では1日から受け付けを始め、8日まで続ける予定で、数量は合わせて約35万本の見込み。昨季は約38万本あったが、今季は病気や風の影響が出たことで、少なくなりそうだという。

 ズバイの出荷は元々、JA紀州の合併前から龍神村や美山地域で続けられていたが、市場からの要望を受け、梅栽培が盛んなみなべと印南の両町でもするようになった。

 通常なら廃棄するもので、大量に出ることから処理が課題になっているが、生けておけば花が咲くことから正月用の飾りとして利用でき、年々需要が高まっているという。

 4日、みなべ町清川の選果場に持ち込んだ地元の小田芳信さん(48)は「手間はかかるが、高齢の親2人が2年前から取り組んでいる。有効利用できるので、産地にとってもいいこと。これからも続けていければと思う」、同センターの営農指導員、山﨑竜麻さん(24)は「剪定をする時季なので、農家にとって大変だと思うが、人気が出ており、日本一の梅の産地としてもっと多く出荷できればと思う」と話している。

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