南方系の魚介類、確認増加 紀南の沿岸
近年、和歌山県紀南地方の沿岸で見慣れない魚介類が観察されている。汽水域に生息する南方系のタネハゼもその一つ。県立自然博物館(海南市)の学芸員によると、十数年前から定着しているという。
タネハゼは全長8センチほどになるオキナワハゼの仲間。長く伸びた尾びれと胸びれが特徴で、若い個体は数本の茶褐色の帯が体に表れる。成熟すればはっきりしなくなる。
以前は、タネハゼの稚魚が黒潮に乗って運ばれてきて県内で成長していると考えられていた。最近の調査で、水温の低い時期でも小型と大型の個体が一緒に確認でき、さらに黒潮による加入には早いと思われる時期に稚魚が確認できたことなどから、県内で繁殖している可能性が高くなっている。
ここ数年、南方系のオオスジハタやカノコイセエビなどもよく見掛けられるようになり、博物館学芸員は「これらの事例が温暖化や黒潮蛇行の影響を受けているかどうかは分からないが、今後、同じような事例が増える可能性があり、注意深く観察していく」と話している。
タネハゼは全長8センチほどになるオキナワハゼの仲間。長く伸びた尾びれと胸びれが特徴で、若い個体は数本の茶褐色の帯が体に表れる。成熟すればはっきりしなくなる。
以前は、タネハゼの稚魚が黒潮に乗って運ばれてきて県内で成長していると考えられていた。最近の調査で、水温の低い時期でも小型と大型の個体が一緒に確認でき、さらに黒潮による加入には早いと思われる時期に稚魚が確認できたことなどから、県内で繁殖している可能性が高くなっている。
ここ数年、南方系のオオスジハタやカノコイセエビなどもよく見掛けられるようになり、博物館学芸員は「これらの事例が温暖化や黒潮蛇行の影響を受けているかどうかは分からないが、今後、同じような事例が増える可能性があり、注意深く観察していく」と話している。