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世界的観光地へ一歩 田辺市熊野ツーリズムビューロー「先駆的DMO」に

「登録DMO」図
「登録DMO」図
 熊野古道を生かした旅行業を営む和歌山県の一般社団法人「田辺市熊野ツーリズムビューロー(TB)」が、観光庁の「世界的なDMO(観光地域づくり法人)」を目指す「先駆的DMO」に選ばれた。最上位のAタイプで、全国でも他に1法人しかない。


 観光庁は世界的な競争力のある魅力的な観光地域づくりを進めるため、「先駆的DMO」を戦略的に支援する。全国の登録DMO255法人を対象に公募し、Aタイプに田辺市熊野TBと京都市観光協会、次点のBタイプに下呂温泉観光協会(岐阜県)を選んだ。

 観光庁の「世界的なDMO」は、「観光の受益を観光従事者の働きやすさや地域住民の生活水準向上につなげる」「行政を含む多様な関係者との連携により戦略を実現」「日本人だけに頼らず、インバウンド(訪日外国人客)誘客も含めた戦略策定」など6項目を高水準で満たす必要がある。「先駆的なDMO(Aタイプ)」は全て一定水準を満たしている。

 田辺市熊野TBは有識者らの支援を受け、6月までに課題解決に向けた2年間の改善計画を作成する。2024年9月に約3カ月間かけて、「世界的なDMO」にふさわしいか審査がある。観光庁からは中核的な役割を担う人材確保などで支援が受けられる。

 田辺市熊野TBの担当者は「全国で2法人しかないAタイプに選ばれうれしい。観光庁と協力して課題を解消し、持続可能な観光で地域に貢献したい」と話している。

【登録DMO】
 DMOは観光地域づくりの舵取り役。地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する。観光庁は15年に登録制度を創設した。

 田辺市熊野TBは19年に登録し、21年には重点支援DMO37法人の一つに選ばれた。

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