避難困難地域解消へ 白浜町富田地区に津波タワー
南海トラフ巨大地震の津波避難困難地域の解消を目指し、和歌山県白浜町は富田地区に新しい避難タワーを建設する。2023年度に用地を購入して整備し、24年度に建設する計画。完成すれば、町内の避難困難地域は解消される。
津波避難困難地域とは、住民が地震発生5分後に徒歩(毎分30メートル)で自治体指定の避難場所に到着する前に津波被害に遭うとされる地域。県が14年10月に発表した県内の避難困難地域は、東海・東南海・南海3連動地震では、すさみ町から太地町までの4町22地区、南海トラフ巨大地震では美浜町以南の12市町61地区だった。
その後、各地域で避難タワーや避難ビルの建設、避難路の整備などが進み、9日現在で3連動が3町6地区、巨大地震が7市町50地区にまで減っている。
白浜町は県の発表で避難困難地域が11地区あり、対象人口は1800人だった。
発表を受け、町は中地区と日置地区にそれぞれ高さ8メートル、収容人数120人の避難タワーを整備。両地区には避難ビル(収容人数150人)も建設した。他に避難路を整備したり、民間会社と災害時にビルを避難所として活用させてもらえるための協定を結んだりした。
富田地区には、津波避難困難地域が公表される以前の10年に町が避難タワーを1基建設している。しかし、最大級の津波想定が見直され、不十分として隣接地に救命艇を設置した。
町の担当課によると、富田地区の避難タワー整備については、計画を見直して新たに建設することにしたという。23年度の当初予算案に用地購入、設計委託などの事業費2370万6千円を盛り込んだ。建設場所や規模などはまだ決まっていないが、120~150人収容できるタワーになる見込みだ。
■田辺は22年に解消
田辺・西牟婁では、田辺市が巨大地震の避難困難地域5地区(対象人口801人)について、避難タワー4基の建設などで22年3月に解消した。
すさみ町は、3連動で1地区(同10人)、巨大地震で6地区(同1182人)あったが、避難タワーや避難路を整備し、残りは巨大地震の4地区になっている。この4地区については、机上で津波到達時間よりも早く避難できると見込んでおり、来年度中に予定している訓練で避難時間を計測。実証して解消する方針を立てている。
上富田町は当初から避難困難地域はなかった。
県防災企画課は「まずは3連動、続いて巨大地震の避難困難地区の解消を目指していきたい」と話している。
津波避難困難地域とは、住民が地震発生5分後に徒歩(毎分30メートル)で自治体指定の避難場所に到着する前に津波被害に遭うとされる地域。県が14年10月に発表した県内の避難困難地域は、東海・東南海・南海3連動地震では、すさみ町から太地町までの4町22地区、南海トラフ巨大地震では美浜町以南の12市町61地区だった。
その後、各地域で避難タワーや避難ビルの建設、避難路の整備などが進み、9日現在で3連動が3町6地区、巨大地震が7市町50地区にまで減っている。
白浜町は県の発表で避難困難地域が11地区あり、対象人口は1800人だった。
発表を受け、町は中地区と日置地区にそれぞれ高さ8メートル、収容人数120人の避難タワーを整備。両地区には避難ビル(収容人数150人)も建設した。他に避難路を整備したり、民間会社と災害時にビルを避難所として活用させてもらえるための協定を結んだりした。
富田地区には、津波避難困難地域が公表される以前の10年に町が避難タワーを1基建設している。しかし、最大級の津波想定が見直され、不十分として隣接地に救命艇を設置した。
町の担当課によると、富田地区の避難タワー整備については、計画を見直して新たに建設することにしたという。23年度の当初予算案に用地購入、設計委託などの事業費2370万6千円を盛り込んだ。建設場所や規模などはまだ決まっていないが、120~150人収容できるタワーになる見込みだ。
■田辺は22年に解消
田辺・西牟婁では、田辺市が巨大地震の避難困難地域5地区(対象人口801人)について、避難タワー4基の建設などで22年3月に解消した。
すさみ町は、3連動で1地区(同10人)、巨大地震で6地区(同1182人)あったが、避難タワーや避難路を整備し、残りは巨大地震の4地区になっている。この4地区については、机上で津波到達時間よりも早く避難できると見込んでおり、来年度中に予定している訓練で避難時間を計測。実証して解消する方針を立てている。
上富田町は当初から避難困難地域はなかった。
県防災企画課は「まずは3連動、続いて巨大地震の避難困難地区の解消を目指していきたい」と話している。