在園児ゼロで1年間休園へ 田辺市の新庄幼稚園、戦後初
和歌山県の田辺市教育委員会は、市立新庄幼稚園(田辺市新庄町)を4月から1年間、休園することに決めた。市教委によると、市内で公立幼稚園の休園は戦後初めて。新庄だけでなく市立幼稚園全てで園児数の減少が顕著となっている。市は市立幼稚園の今後のあり方などについて、2023年度に地域や専門家らを交えた部会を設けて検討する。
市立幼稚園は4歳児と5歳児の2年保育をしているが、新庄幼稚園の園児数は現在5歳児の5人のみで、全員今月で卒園する。市教委によると、23年度は入園希望者がおらず、園児が一人もいなくなることから休園を決めた。
市教委は、24年度からの再開も含めて視野に入れ、1年間の休園中も、未就園児を対象にした園庭開放を月1回継続する。園児募集などの広報活動も続けていくという。
市教委や新庄幼稚園、園の創立60周年記念誌によると、1953年、名喜里町内会館を仮園舎に新庄村立幼稚園として開園した。翌54年に同村と田辺市が合併し、市立幼稚園になった。今の園舎は98年に建てられた。地域も園舎の建築やその後の運営に支援を続けてきた。
園児数は最も多かった75年度で185人いたが、20年前の2002年度で105人、10年前の12年度では33人に減少。22年度は5人と初めて1桁台になった。
市立幼稚園は新庄、三栖、上秋津、中芳養の4園あるが、いずれも園児数の減少が著しい。園児数は4園で計44人で、この10年で3分の1になった。
市教委はその要因として、市全体で子どもの数が減っていること、共働き家庭が増えて低年齢から預けられる保育所や認定こども園、私立幼稚園を希望する保護者が増えていることなどを挙げる。19年10月から始まった幼児教育・保育の無償化で保護者の選択肢が広がったことも園児数の減少に拍車をかけているとみられる。
市は23年度、市の子育て支援施策などを審議する「市子ども・子育て会議」内に専門部会を設置し、24年度に新庄幼稚園を再開するかどうかや、今後の市立幼稚園のあり方や役割などについて検討する。
市教委学校教育課の瀬田公寛課長は「どの園も60年を超える歴史と伝統がある。部会で検討した内容を基に、今後については慎重に、丁寧に進めていきたい」と話している。
市立幼稚園は4歳児と5歳児の2年保育をしているが、新庄幼稚園の園児数は現在5歳児の5人のみで、全員今月で卒園する。市教委によると、23年度は入園希望者がおらず、園児が一人もいなくなることから休園を決めた。
市教委は、24年度からの再開も含めて視野に入れ、1年間の休園中も、未就園児を対象にした園庭開放を月1回継続する。園児募集などの広報活動も続けていくという。
市教委や新庄幼稚園、園の創立60周年記念誌によると、1953年、名喜里町内会館を仮園舎に新庄村立幼稚園として開園した。翌54年に同村と田辺市が合併し、市立幼稚園になった。今の園舎は98年に建てられた。地域も園舎の建築やその後の運営に支援を続けてきた。
園児数は最も多かった75年度で185人いたが、20年前の2002年度で105人、10年前の12年度では33人に減少。22年度は5人と初めて1桁台になった。
市立幼稚園は新庄、三栖、上秋津、中芳養の4園あるが、いずれも園児数の減少が著しい。園児数は4園で計44人で、この10年で3分の1になった。
市教委はその要因として、市全体で子どもの数が減っていること、共働き家庭が増えて低年齢から預けられる保育所や認定こども園、私立幼稚園を希望する保護者が増えていることなどを挙げる。19年10月から始まった幼児教育・保育の無償化で保護者の選択肢が広がったことも園児数の減少に拍車をかけているとみられる。
市は23年度、市の子育て支援施策などを審議する「市子ども・子育て会議」内に専門部会を設置し、24年度に新庄幼稚園を再開するかどうかや、今後の市立幼稚園のあり方や役割などについて検討する。
市教委学校教育課の瀬田公寛課長は「どの園も60年を超える歴史と伝統がある。部会で検討した内容を基に、今後については慎重に、丁寧に進めていきたい」と話している。