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「どう働くか」考える一歩に 高校生の企業研修第1期修了

野村晃大実行委員長(左)から修了証書を受け取る高校生=12日、和歌山県田辺市神子浜2丁目で
野村晃大実行委員長(左)から修了証書を受け取る高校生=12日、和歌山県田辺市神子浜2丁目で
 和歌山県紀南地方の高校生が地元企業との交流を通じ、地域や自身を学ぶプログラム「スタートライン」の第1期が12日、修了した。約1カ月間、毎週末の研修に臨んだ修了生は「紀南にもいろいろな企業がある」「地域課題を身近に感じた」と主体的に生き方や働き方を考えるキャリア自律への一歩を踏み出した。


 プログラムは、若者の人口流出が続く中、若者と地域の企業を結び付ける仕組みをつくり、地元で活躍する人材を育成するのが目的。田辺市の人材育成事業「たなべ未来創造塾」の塾生や修了生を中心にした「若年層と地域産業の相互理解実行委員会」(野村晃大実行委員長)が企画した。

 田辺高校と田辺工業の生徒計13人が参加。サービス業や製造業など5社の事業課題をテーマにマーケティングやプロモーションに挑戦した。修了式は田辺市神子浜2丁目の高垣工務店シリコンバーであった。

 田辺高校2年の宮﨑萌さんは「地元で働くには公務員一択だと思っていたけれど、中小企業がさまざまな地域課題に取り組んでいることが分かった。進路選択の幅が広がった」、同高2年の高松美怜さんも「企業がさまざまな社会貢献をしていると実感した。私も一度県外に出て能力を付け、地元に貢献できる大人になりたい」と目を輝かせた。

 野村実行委員長(45)は「企業側は自分たちにない若者の発想が刺激になったようだ。高校生に事業課題を説明するため、自社の考えを整理する機会にもなったはず」と手応えを語った。

 実行委事務局の山田かな子さん(31)は「一人一人が自分の生き方、働き方を能動的に決めることが求められている。自分の価値観を身に付け、常に更新していってほしい」とエールを送った。今夏に第2期のプログラムを実施する予定。

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