高齢者への虐待過去最多182件 21年度和歌山県内
和歌山県内で2021年度に発生した、家族ら養護者から高齢者への虐待件数は182件、虐待を受けた人数は187人、市町村への相談・通報件数は348件で、いずれも調査開始の06年度以降、最多だった前年度を上回った。県は市町村の啓発により高齢者虐待への理解が進み、疑わしい段階でも通報や相談するケースが増えたためとしている。
市町村が通報・相談を基に調査した。警察が同行した事例もあった。虐待の種別(重複あり)は「身体的」が最も多い143人、次いで「心理的」が64人、「介護など放棄」が26人、「経済的」が24人。「性的」はなかった。
深刻度は4段階のうち軽い方から2番目の「2」が69人と最も多かった。最も重く、生命の危険や生活の危機的状況などで直ちに保護が必要な「4」も9人いた。
虐待を受けた人から見た虐待者との関係は、息子が69人、夫が53人で6割を占めた。娘は32人、妻が20人などだった。
虐待者との同居の有無については、虐待者のみと同居が半数以上の97人、虐待者と他に家族との同居が62人で、同居がほとんどだった。別居は28人だった。
市町村は、内容に応じ、虐待者から離すため老人ホームへの入所や、医療機関への一時入院、転居させるなどといった措置を取ったほか、分離させない場合も養護者に指導するなどして見守りをしているという。
県は「虐待の多くは介護疲れやストレスが要因」とし、相談体制の周知や早期発見に努めたいという。
一方、要介護施設従事者による虐待は8施設で確認した。市町村への相談・通報件数は22件(前年度34件)、虐待があったと認められたのは8件(前年度10件)。虐待を受けた人数は39人(前年度9人)だった。
39人のうち29人は1施設で発生。高齢者が落ちないよう、ベッドの四方に柵を設置したことについて、適切な手続きを取っておらず身体的虐待と認定した。
虐待があった施設に対し、市町村や県が指導したり、改善計画書の提出を求めたりした。
市町村が通報・相談を基に調査した。警察が同行した事例もあった。虐待の種別(重複あり)は「身体的」が最も多い143人、次いで「心理的」が64人、「介護など放棄」が26人、「経済的」が24人。「性的」はなかった。
深刻度は4段階のうち軽い方から2番目の「2」が69人と最も多かった。最も重く、生命の危険や生活の危機的状況などで直ちに保護が必要な「4」も9人いた。
虐待を受けた人から見た虐待者との関係は、息子が69人、夫が53人で6割を占めた。娘は32人、妻が20人などだった。
虐待者との同居の有無については、虐待者のみと同居が半数以上の97人、虐待者と他に家族との同居が62人で、同居がほとんどだった。別居は28人だった。
市町村は、内容に応じ、虐待者から離すため老人ホームへの入所や、医療機関への一時入院、転居させるなどといった措置を取ったほか、分離させない場合も養護者に指導するなどして見守りをしているという。
県は「虐待の多くは介護疲れやストレスが要因」とし、相談体制の周知や早期発見に努めたいという。
一方、要介護施設従事者による虐待は8施設で確認した。市町村への相談・通報件数は22件(前年度34件)、虐待があったと認められたのは8件(前年度10件)。虐待を受けた人数は39人(前年度9人)だった。
39人のうち29人は1施設で発生。高齢者が落ちないよう、ベッドの四方に柵を設置したことについて、適切な手続きを取っておらず身体的虐待と認定した。
虐待があった施設に対し、市町村や県が指導したり、改善計画書の提出を求めたりした。