紀勢線の在り方、民間で議論 新宮―白浜間の赤字受け懇談会
和歌山県内を通るJR紀勢線の新宮―白浜間(95・2キロ)が大幅な赤字となっている問題で、今後の在り方について議論する民間の懇談会が25日、串本町であった。沿線自治体の観光や商工関係者ら14人が参加し、利活用や活性化のためのアイデアなどを出し合った。
JR西日本は今年4月、「輸送密度」(1キロ当たりの1日平均利用者数)が2千人未満となっている17路線30区間の経営状況を初めて公表。うち県内では紀勢線の新宮―白浜間が対象で、2020年度までの3年間の年平均赤字額が約29億3千万円に上っているという。
このような状況となっている紀勢線について「地域住民にとって大切な大きな財産。遺物にすることなく十分利活用することがわれわれの責任」などとして、元白浜町長の立谷誠一さんが呼びかけ人の代表となって「紀勢線の今後の在り方を真剣に考える懇談会」を開催。今年6月下旬にも白浜町で開いており、今回で2回目という。
この日は串本町串本の和歌山東漁協であり、JR西日本和歌山支社の松田彰久副支社長が、改めて紀勢線の現状を出席者に説明した上で「廃線にしたいと言っているのではなくて、今の状態では地元やご利用のお客さまの役に立つような鉄道になっていないのが実態ではないかと思っている。もう少しお役に立てるような方法は何かないか、良い解決策はないかという議論の場をつくりましょうと各自治体にお願いしている」などと述べた。
出席者からは、同町田原の日本初の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」からのロケット発射を起爆剤とした鉄道の利用促進▽大阪・関西万博(2025年)に合わせた紀伊半島が乗り放題になる周遊券の販売▽シニア層の利用増を見据えた駅から観光地への2次交通の充実▽リモートワークができる車両の導入―といったアイデアが出ていた。
懇談会では今後も議論を重ね、利活用や活性化に向けた機運を盛り上げたいとしている。
JR西日本は今年4月、「輸送密度」(1キロ当たりの1日平均利用者数)が2千人未満となっている17路線30区間の経営状況を初めて公表。うち県内では紀勢線の新宮―白浜間が対象で、2020年度までの3年間の年平均赤字額が約29億3千万円に上っているという。
このような状況となっている紀勢線について「地域住民にとって大切な大きな財産。遺物にすることなく十分利活用することがわれわれの責任」などとして、元白浜町長の立谷誠一さんが呼びかけ人の代表となって「紀勢線の今後の在り方を真剣に考える懇談会」を開催。今年6月下旬にも白浜町で開いており、今回で2回目という。
この日は串本町串本の和歌山東漁協であり、JR西日本和歌山支社の松田彰久副支社長が、改めて紀勢線の現状を出席者に説明した上で「廃線にしたいと言っているのではなくて、今の状態では地元やご利用のお客さまの役に立つような鉄道になっていないのが実態ではないかと思っている。もう少しお役に立てるような方法は何かないか、良い解決策はないかという議論の場をつくりましょうと各自治体にお願いしている」などと述べた。
出席者からは、同町田原の日本初の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」からのロケット発射を起爆剤とした鉄道の利用促進▽大阪・関西万博(2025年)に合わせた紀伊半島が乗り放題になる周遊券の販売▽シニア層の利用増を見据えた駅から観光地への2次交通の充実▽リモートワークができる車両の導入―といったアイデアが出ていた。
懇談会では今後も議論を重ね、利活用や活性化に向けた機運を盛り上げたいとしている。