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3年ぶりにお笠が神社へ 田辺祭、地区巡る「町曳き」も

闘雞神社での奉納直前、鳥居前に並ぶ本町と江川の笠鉾(24日、和歌山県田辺市東陽で)
闘雞神社での奉納直前、鳥居前に並ぶ本町と江川の笠鉾(24日、和歌山県田辺市東陽で)
栄町地区を巡行する一行
栄町地区を巡行する一行
 和歌山県田辺市東陽の世界遺産・闘雞神社の例大祭「田辺祭」で24日、笠鉾(かさほこ)や衣笠(きぬがさ)を持つ地区の役員らが、新型コロナウイルス感染防止対策を取りながら、神社を参拝した。地区によっては、お笠が地区を巡る「町曳(び)き」もあり、笛や太鼓、三味線の音が響いた。


 例年なら各地区の「お笠」が市街地を巡行し、そろって神社へ向かうが、混雑を避けるため、地区ごとに時間をずらした。

 本町の役員や笠鉾は午後1時ごろに地区を出発。江川の「住矢(すみや)」と呼ばれる衣笠に続き、県道などを通って神社に向かった。拝殿では、お囃子(はやし)などを奉納した。

 幼いころから祭りに携わっている本町の浜野広司さん(75)は「無事に終わってよかった。祭りのように、一つのことに皆がまとまるのはやっぱりいいことだ」と目を細めた。

 神社には写真愛好者ら多くの見物人が集まった。田辺市高雄3丁目の庄司悦三さん(69)は、長男で大学2年生の兼三さん(19)と次男で高校3年生の好宏さん(17)が片町のお囃子を奏でるのを見るために来場。自身も同地区の笠鉾の曳き手を長く務めているといい「やっぱり田辺祭は最高。来年こそは、お笠を曳きたい」と話した。

 栄町では、午後5時半ごろから地区内を笠鉾が巡行した。3年ぶりとなる笠鉾の登場に、住民から「すごい」「やっぱりええなあ」と感嘆の声が上がった。

 町内会長の中島靖光さん(75)は「改めて良さを感じられた。久しぶりということもあり、多くの人が参加してくれた」と話した。

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