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活気願って開村式 田辺市の百間山渓谷キャンプ村

営業再開を前にした開村式でテープカットをする関係者(23日、和歌山県田辺市熊野で)
営業再開を前にした開村式でテープカットをする関係者(23日、和歌山県田辺市熊野で)
日本画家の故・清水達三氏の遺族が田辺市へ寄贈した「渓谷」。百間山渓谷を描いている
日本画家の故・清水達三氏の遺族が田辺市へ寄贈した「渓谷」。百間山渓谷を描いている
 和歌山県田辺市熊野(いや)にある「百間山渓谷キャンプ村」の開村式が23日、現地であった。地元住民らでつくる「熊野ふるさと会」が7月1日に営業を再開する。会長の岡田克哉さん(63)は「地区に活気を取り戻すことは住民の使命」と語り、2011年9月の紀伊半島大水害で被災した地区の〝復興の象徴〟にしたいとも話した。

 式典には三川地域の区長や真砂充敏市長、市議会の北田健治議長、谷口和樹県議のほか、キャンプ村のそばを流れる熊野川の上流で砂防事業を進める国土交通省紀伊山系砂防事務所(奈良県)の職員も出席した。

 岡田さんは取材に「来春には『若葉まつり』を開きたい」との展望も語った。かつては多くの来場者でにぎわうイベントだった。20年以降は新型コロナウイルスの影響で開けていないという。

 キャンプ村は、もとは市町村合併前の大塔村が開設した施設。テントを張れる区画やバンガローなどがある。大水害の後、閉鎖していた。市は20年度以降、営業再開に向け、約7100万円を投じて改修した。

 熊野ふるさと会によると、7、8月の土日曜を中心に予約が入り始めた。家族だけでなく、1人での利用予約もあるという。開村期間は今年が10月末まで。来年以降は5月~10月末とする。


■渓谷描いた日本画 現地に

 キャンプ村近くにある百間山渓谷を描いた日本画がこのほど、田辺市に寄贈された。市はキャンプ村にある建物「緑の学習館」に展示した。

 県美術家協会の会長を務めた清水達三さん(2021年12月に85歳で死去)の作品2点。遺族が市に打診した。このうち「渓谷」は縦168センチ、横291センチあり、渓谷の豊かな自然を表現している。

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