アウトドア施設を有志が立て直し 田辺市本宮町、改修重ね本格開業
和歌山県田辺市本宮町渡瀬で、キャンプや温泉が楽しめる施設が本格開業した。運営しているのは、地元有志が設立した企業。一時は休業していた市の施設で、改修を重ねて立て直しを図った。ようやく評価されるようになってきたという。関係者は「売り上げを高めていくことで、地域の潤いにつなげたい」と話している。
施設名は「おとなしの郷」。約3500平方メートルの敷地に、渡瀬温泉が楽しめる建物や約40のキャンプ区画、10棟のログハウスなどがある。今年のゴールデンウイークも多くの利用客でにぎわった。
元は市町村合併前の旧本宮町が1989年9月に完成させた施設。「クアハウス熊野本宮」という名称だった。
その後、指定管理者として運営していた団体が2018年9月、資金繰りの悪化などを理由に撤退。その直前に襲来した台風による被害もあり、施設は一時的な休業を余儀なくされた。
19年4月に運営を引き継いだのが、本宮町商工会の理事らが出資して設立した「本宮おとなし」。町商工会職員の竹辺裕哉さん(39)が経営指導を担った。
当初は、不衛生な状態で放置されていた設備を「当たり前に戻す作業が続いた」。それでも「地域の大切な施設の灯を消すわけにはいかない」と地道に改善を続けた。
積極的に投資もしてきた。もともとプールだった場所を全天候型のオープンデッキに改修したほか、公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」や温水洗浄便座を整備。貸し出すキャンプ用品にもこだわった。3月までに各種補助金を含め、約3千万円は投資したという。
こうした取り組みが結実し、売り上げは着実に増加。アウトドア志向の高まりに加え、キャンプ雑誌の特集でも紹介されるようになった。
今後は、仕事と休暇を合わせたワーケーションでも施設を使えると売り出すことで、平日の利用を増やそうと考えている。代表の渕上太志さん(54)は「ようやく形になってきたという感じがする。これからも都市部の人たちにどんどん来てもらいたい」と話している。
施設名は「おとなしの郷」。約3500平方メートルの敷地に、渡瀬温泉が楽しめる建物や約40のキャンプ区画、10棟のログハウスなどがある。今年のゴールデンウイークも多くの利用客でにぎわった。
元は市町村合併前の旧本宮町が1989年9月に完成させた施設。「クアハウス熊野本宮」という名称だった。
その後、指定管理者として運営していた団体が2018年9月、資金繰りの悪化などを理由に撤退。その直前に襲来した台風による被害もあり、施設は一時的な休業を余儀なくされた。
19年4月に運営を引き継いだのが、本宮町商工会の理事らが出資して設立した「本宮おとなし」。町商工会職員の竹辺裕哉さん(39)が経営指導を担った。
当初は、不衛生な状態で放置されていた設備を「当たり前に戻す作業が続いた」。それでも「地域の大切な施設の灯を消すわけにはいかない」と地道に改善を続けた。
積極的に投資もしてきた。もともとプールだった場所を全天候型のオープンデッキに改修したほか、公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」や温水洗浄便座を整備。貸し出すキャンプ用品にもこだわった。3月までに各種補助金を含め、約3千万円は投資したという。
こうした取り組みが結実し、売り上げは着実に増加。アウトドア志向の高まりに加え、キャンプ雑誌の特集でも紹介されるようになった。
今後は、仕事と休暇を合わせたワーケーションでも施設を使えると売り出すことで、平日の利用を増やそうと考えている。代表の渕上太志さん(54)は「ようやく形になってきたという感じがする。これからも都市部の人たちにどんどん来てもらいたい」と話している。