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住宅の新築、改修に補助 すさみ町が定住促進策

赤線で囲んだ部分が分譲地で、12区画を整備する。※印は公園予定地。黄線の枠は子育て世帯向け賃貸住宅ができる区画(9月6日撮影、和歌山県すさみ町提供)
赤線で囲んだ部分が分譲地で、12区画を整備する。※印は公園予定地。黄線の枠は子育て世帯向け賃貸住宅ができる区画(9月6日撮影、和歌山県すさみ町提供)
和歌山県すさみ町定住支援補助金の概要
和歌山県すさみ町定住支援補助金の概要
 和歌山県すさみ町は10月、住宅を新築したり、入居のために空き家を改修したりする際に補助金を出す制度の運用を始める。割安な坪単価で宅地の分譲事業にも乗り出す。いずれも町への移住、定住を促すことが目的。岩田勉町長は「町の他の施策も含め、安心して暮らせるまちづくりにつなげたい」と期待している。


 定住支援制度は、新築▽空き家改修▽新たに住む家にある家財道具の撤去―それぞれの費用の一部を補助する内容。新築は10分の1(上限100万円)、空き家改修は3分の2(同50万円)、家財道具の撤去は8万円以内の全てを補助する。「町に住むこと」が条件になるが、現住所は問わない。近隣市町や町内在住でも使える。空き家改修と家財道具の撤去は、県の補助対象になっていないことも条件になる。

 新制度の運用開始に際し、町は9月定例会に、事業費として632万円を追加する一般会計補正予算案を町議会に提案。全会一致で可決された。

 分譲地は、すさみ町周参見の紀勢自動車道すさみインターチェンジ(IC)そばに整備する。12区画で、有効平地面積は191・2~254・1平方メートル。坪単価は4万円とし、価格は231万~307万円になる。

 売買契約の締結から2年以内に住宅建設に着工することなどが条件。10月から申し込みを受け付ける。

 町では、保育所や小中学校の給食費、18歳までの医療費が無料。高校生らの通学費も全額を補助している。今回の定住支援制度では、こうした施策もPRしていく。

 岩田町長は「すさみで暮らすことがハンディではなくアドバンテージになるようにしたいと考えた。人口は4千人を切っており、厳しい現実を突き付けられている。いかに町を持続させていくかが問われている」と話している。

■新築の賃貸住宅 入居者募集

 町はさらに、移住・定住施策の一環としてすさみICそばに子育て世帯向け賃貸住宅3棟(12戸)を整備。10月29日まで入居者を募集している。

 間取りはすべて3LDKで、家賃は月額4万7千円。別に駐車場代、共益費が必要になる。入居時期は来年1月を予定している。問い合わせは町総務課(0739・55・4802)へ。

 子育て世帯向け賃貸住宅は今回が2期目になる。1期目はすぐそばで、4棟(16戸)ある。町によると、現在は15世帯が入居している。

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